無理な要求を繰り返す客に、「出て行って!」と言い放ったマクドナルドの店員の動画がTikTokで話題となり、称賛の声が寄せられている。
動画は男性客が自ら撮影したもの。現在削除されているが、Yahoo!ニュースが記事の中で、動画の一部を掲載している。
男性はドライブスルーで、ドリンクの味が薄いとクレームを入れ、何度も作り直しを求めたという。女性の店員は、この要求には答えられないと厳しい口調で反論。すぐに車を動かすよう求める様子が撮影されている。
動画の中で店員は、苛立った様子で「全て底にたまってるのよ。わかった?」と男性にドリンクを手渡すと、「さあ他の店に行って。私たちは、もうあなたにサービスは提供しない」と言い放ち、窓をピシャリと閉めた。
男性がなぜかと理由を尋ねると、再び窓を開け「なぜかって?私たちが作るたびに、あなたはちがうと言うからよ」ときっぱり説明。「私たちは懸命に対処したが、はなから、あなたを満足させることができないのが目に見えている」と述べ、「さあ、ドライブスルーから出て行って!」と手を回して、出口に向かうよう促した。さらに「あなたは私の従業員を蔑視的な名前で呼んだ!」と強い口調で非難した。
男性は、同情が得られると思ったのだろう。やりとりを撮影した動画をネットに投稿したが、逆効果だったようだ。コメント欄には、店員の対応を支持するコメントが殺到した。
あるユーザーからは「ここはマクドナルドであって、高級なコーヒー店ではない。お金を払っていないにも関わらず、多くを求めすぎ」と男性の要求を批判する意見も投稿された。現在アカウントは削除されているが、600万回以上再生されていたという。
お客様は「正しくない」
記事を掲載したYahoo!のコメント欄には、サービス業の関係者から、男性は誤りだと指摘するコメントが多数見られる。
「お客さまは常に正しいなどと言った人物は、サービス業で働いた経験がない人だ。彼らはいつも正しいわけではないうえに、たいていの場合は誤っており、率直にそう伝える必要がある」と主張する人や、無理を言う客に厳しい姿勢で接してきたという健康食品店のマネージャーは「このような客を黙認するマネージャーは、従業員にとって恐怖でしかない。こんな習慣は早めに破壊するのが良い。さもなければ、彼らは定期的にやってきて、一線を越え続ける」と指摘した。
大企業で働いた経験があるという人物は「前の会社の顧客満足度は98%だった。100%でない理由を尋ねると、いくら与えても、決して満足しない人もいると教えられた」と明かした。
「従業員は彼らの使用人ではない」と消費者の”勘違い”を指摘する声も相次いでいる。
また「今の若者は、甘やかされすぎている」と親の教育が悪いと主張する人や、「注目を集めるために、常に誰かを撮影するカルチャーに嫌気がさしている。昔はお気に入りの瞬間や場所だけを撮影していたのに」とSNSの悪影響をぼやくユーザーなど、議論が白熱している。