ヘンリー王子とメーガン妃 ジャマイカの「サプライズ訪問」に込めたメッセージとは、王室専門家が非難

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ヘンリー王子とメーガン妃は、ジャマイカの首都キングストンで行われた映画のプレミアでレッドカーペットにサプライズで登場。アンドリュー・ホルネス首相らと記念撮影を行った。

夫妻は23日、カリブ・シアターで開催されたボブ・マーリーの伝記映画「Bob Marley: One Love」のプレミアに出席した。イベントには、ホルネス首相夫妻のほか、パラマウント・ピクチャーズのブライアン・ロビンス社長、マーリーの息子でミュージシャンのジギー・マーリーらが参列した。

ヘンリー王子夫妻の「スポークスマン」とも言われる王室専門家オミッド・コスビー氏は、レッドカーペットの様子を撮影した動画と共に、「前回とは異なるバイブ」と夫妻を称賛した。

ジャマイカは1962年に英国から独立したが、他の英連邦と同じく、立憲君主制を敷き、英国の国王が国家元首を務める。ホルネス氏は、君主制に反対しており、年内にも共和政への移行の是非を国民投票で問う意向を示している。

王室メンバーの訪問を巡っては、ウィリアム王子とキャサリン妃も2022年3月にキングストンを訪れたが、この際、低所得者地域のトレンチタウンでは、英王室に奴隷制度の賠償を求めるデモが行われるなど、冷遇を受けた経緯がある。

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ホルネス氏は当時、「わが国は非常に自由でリベラルな国」だと強調した上で、「自国の歴史と達成したことに誇りを抱いている・・われわれは前進する。独立という真の野心と運命を実行し、国を発展・繁栄させる」とウィリアム王子夫妻に直接、君主制を廃止する意向を伝えていた

無神経と非難の声

王室専門家からは、ヘンリー王子夫妻の訪問のタイミングや目的を疑問視する声が上がった。

フィル・ダンピア氏はデイリーメールに、ジャマイカが「最終的に独自の道を歩むのはほぼ確実」と指摘。君主制の廃止論議の真っ只中の訪問は、王室に対して「無神経だ」と出席を非難した。

さらに、チャールズ国王とキャサリン妃が入院中であることにも言及。2人が家族を「気遣う時間はなかった」にも関わらず、「ジャマイカを支持するメッセージを送っている」と皮肉った。

英王室は17日、チャールズ国王が前立腺肥大の治療を受ける予定で、キャサリン妃はロンドン市内の病院で腹部の手術を受けたと発表している。

別の専門家リチャード・フィッツウィリアムズ氏は、ヘンリー王子は、兄夫婦の訪問に「非常に問題があった」ことを「よく分かっていただろう」と指摘。ヘンリー王子がNeftlixのドキュメンタリーで奴隷貿易に言及するなど「イギリス連邦を非難する」場面があったことに触れ、今回の訪問は「何らかのメッセージ」に違いないと主張した。夫妻がこの時期を選んだのは「戦術」でもあると述べ、王室は彼らを信頼すべき人物でないことを「あらためて認識するだろう」と、両者の溝が深まる可能性を示唆した。

Mashup Reporter 編集部
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