メリンダ・ゲイツ氏は、2019年から複数の離婚専門の弁護士と面会し、ビル・ゲイツ氏との離婚の可能性を検討していたという。ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。
ゲイツ夫妻は先週、それぞれのツイッターで「次の人生の段階において、夫婦としてともに成長できるとは思わない」と述べ、27年間の夫婦生活に終止符を打つことを明らかにした。
慈善団体「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」の活動は今後も協力して行うとしている。
決意にいたった理由は明確にしなかったが、慈善団体の元従業員などによると、メリンダ氏は、夫とジェフリー・エプスタイン被告とのつながりについて、2013年頃から懸念を示していたという。
エプスタイン被告は数十人の少女にマッサージや性行為をさせたとして、フロリダ州で2007年に起訴された。翌年、連邦検察と司法取引を行い、州で2件の買春勧誘罪を認め、13カ月間服役した。2019年7月には、少女らを性的搾取の目的で人身取引したとして、ニューヨーク南部地区連邦検事局によって逮捕、起訴されたが、勾留中に自殺をはかり死亡した。
ニューヨークタイムズは2019年10月、エプスタイン被告が性犯罪で有罪となった後に、両氏の関係が始まったと報じていた。2人は2011年以降、何度も面会をしており、ゲイツ氏は、エプスタインのマンハッタンの自宅を少なくとも3度訪れていた。また少なくとも1日、夜遅くまで家に滞在したことがあった。
タイムズの報道後、メリンダ氏は、法務顧問らと何度も連絡を取っていたという。
ゲイツ氏は、2019年のウォールストリートジャーナルの取材に、エプスタイン被告と「ビジネス上の関係または友情はない」と話していた。ゲイツ氏の報道官は7日、同紙の取材に対し、ゲイツ氏は2019年の声明を固持していると答えた。
ガーディアンによると、メリンダ氏は、離婚によって世界で2番目に裕福な女性になる可能性がある。(1位はロレアルのオーナーのフランソワーズ・ベッテンコート氏)
ゲイツ氏は現在、世界4位の富豪で、資産総額は1,460億ドルにのぼる。夫婦は婚前契約に署名しておらず、ワシントン州の法律に基づき、財産が半分に分割される可能性があるという。