ニューヨークの連邦検察は7日に裁判所に提出した資料で、トランプ大統領の元私設弁護士 マイケル・コーエン氏に対し、長期間の禁錮を求刑した。
検察は、コーエン氏が同捜査とは別に進行しているロバート・モラー特別検察官によるロシア捜査に協力していることを認めつつ、従来型の協力証人には該当しないと述べ、量刑ガイドライン(51ヶ月から63ヶ月の禁錮刑)を反映した判決を要求。
資料によるとコーエン氏の犯罪は、脱税や税務当局への虚偽申告、選挙資金法違反、議会に対する偽証の4つに分かれる。
中でも、選挙資金に関する違法性については、検察が初めてトランプ大統領による関与を明記したものとして、注目されている。
これらは、トランプ氏と過去に性的関係を持ったと主張するポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏と元プレイボーイモデルのカレン・マクドゥーガル氏に対する支払いを巡るもので、検察は、スキャンダルの隠蔽工作にコーエン氏が中心的役割を果たしたとしつつ、これらがトランプ氏による協力と指示のもとで行なわれたと、大統領による関与を明言。さらに、コーエン氏の意図が2016年の大統領選挙に影響を与えるためであったと結論づけている。
検察の資料が公開されたのち、ニール・カティヤル元訟務長官代理はツイッターで、「トランプ氏が重罪に加担したことを連邦検察が初めて述べたものだ…..とても重要な進展だ」と重要性について語った。
一方、元司法省職員のエリック・コロンバス氏は、選挙資金法では、トランプ氏が違法性を認識していた場合に限り犯罪となると述べ、トランプ氏に弁解の余地があることを指摘。検察資料を巡り様々な意見が交わされている。
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