パンデミック後の急激なインフレによって、ニューヨークで中間層とされるのに必要な年収も大幅に上昇している。
ピュー・リサーチセンターと連邦労働統計局の調査によると、ニューヨーク州で中間層とみなされるには、一家4人で81,396ドル(約1,230万円)の年収が必要で、2022年の74,908ドルから7,000ドル(約100万円)上昇した。
中間層の年収が最も高いのは、ハワイ州で82,630ドル(約1,250万円)。ニューヨーク州とワシントンD.C.が2位だった。最も低いのはミシシッピ州で60,431ドル(約910万円)だった。
米国における中間層の割合は、減少傾向にある。1971年は61%だったが、2021年には50%に低下した。現在の低所得層の割合は29%(+4ポイント)、高所得層は19%(+7ポイント)となっている。
一家で年収8万ドルというのはニューヨークの人々にとって現実的ではないようだ。この結果を報じたニューヨークポスト紙の記事のコメント欄には、「家計をやりくりするには少なくとも11万ドル必要」「4人家族で8万ドルで、一体どの辺に住めるというの?」「NY州サフォーク郡で年収9万ドルだけど、その日暮らしの生活を送っている」といった声が上がっている。
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なおSmartAssetの調査では、独身がニューヨーク市内で快適に暮らすには、138,570ドル(約2,100万円)の年収が必要だという。