テネシー州ナッシュビルの学校で発生した銃乱射事件で、地元警察は、警官らが犯人を突き止め、発砲する様子をとらえたボディカメラの映像を公開した。
事件は27日午前10時ごろ、ナッシュビルのダウンタウンにあるキリスト教系の私立学校「コヴェナント・スクール」の校舎内で起きた。同学校には未就学児から小学生の200人が通っていた。事件で9歳の児童3人と大人3人が銃撃され死亡した。
ナッシュビル警察は同日午後、容疑者は、かつて同学校に通っていたオードリー・ヘイル(28)と発表。10時13分に通報を受け駆けつけた警察官2名と、建物2階で交戦し、その場で死亡したと明らかにした。ヘイル容疑者は、2丁のアサルトタイプのライフルと拳銃1丁を所持していた。また、計画的犯行であったことを示す「書面」を回収したとしたほか、自宅からショットガン2丁とその他の証拠を押収したとした。
約6分間の映像には、2台のボディカメラによる現場の様子が撮影されている。SWATチームの隊員らは、一階の教室を確認しながら銃声の聞こえる2階へと向かい、犯人の居場所を突き止めると、一斉に発砲。「動くな」「銃を離せ」と叫びながら、横たわる犯人に慎重に近づく様子が映っている。
同日午後に開いた会見で、ナッシュビル警察のドレイク署長は、ヘイル容疑者はトランスジェンダーを自認していたと明らかにし、犯行に関するマニフェストや地図などを押収したと述べた。
さらに28日の会見では、両親から聞き取りを行ったとした上で、ヘイル容疑者は、5軒のガンショップから銃7丁を合法的に購入していたと説明。感情障害を抱え医師の治療を受けていたと述べた。両親は、すでに銃を売り払ったものと思っていたといい、銃を持つべきではないと考えていたという。動機は明らかではないとしたほか、発見されたマニフェストには他の場所に関する記述もあったとした。