「ベナドリル・チャレンジ」でまた 13歳少年がICUに

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SNSで広まった危険なチャレンジをした13歳の少年が倒れ、集中治療室で生命の危機と戦っているという。

FOXニュースによると、病院に運び込まれたのはニュージャージー州在住の少年。今月初め、両親のいない間に「ベナドリル・チャレンジ」を試みた。

同チャレンジは、米国で一般的にベナドリルの商品名で流通する抗ヒスタミン薬を過剰に摂取し、幻覚を体験する様子をシェアするというもので、2020年頃にTikTokで広まった。

母親は、地元テレビ局の取材に、息子を発見した状況について、「床の上で体を丸めて、目を見開き、まるで宙を見つめているようで、動くことも歩くこともできなかった」と話した。どれくらいの分量を摂取したかは不明で、現在も集中治療室で治療が続いている。

今月中旬には、オハイオ州の13歳の少年が命を落とす事故が報じられた。亡くなったジェイコブ・スティーブンズくんは、推奨量の6倍に相当する12錠から14錠服用し、その様子を自宅で友人らと撮影していた。父親のジャスティンさんは、他の保護者らと同様に、息子がTikTokで見ているのは「面白い人が歌う」といった子供向けのコンテンツとばかり思っていたという。ジャスティンさんは、企業を「放置をして何十億ドルも稼いでいる」と非難。「私は朝起きて、子供におはようさえ言えないというのに」と話している。

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TikTokの広報担当者は、FOXの取材に「われわれは、コミュニティの安全を最優先に考え、危険な行動を助長するコンテンツを厳格に禁止しており、削除している」とした上で、「このタイプのコンテンツがわれわれのプラットフォームでトレンドになったことを目にしたことはなく、模倣行為を阻止するために、何年も検索をブロックしてきた」と安全対策を強調。「4万人の安全専門家チームがコミュニティガイドラインに違反するものを削除するために働いており、コミュニティには、問題と思われるコンテンツやアカウントを報告することを推奨している」と説明した。

同社のガイドラインには「私たちは、危険な行為を表示または助長することを許可しません」と記され、「これには、あおり、ゲーム、トリック、危険なツールの不適切な使用、健康に有害な物質の摂食、または重大な身体的危害につながる同様な行為が含まれます」とされている。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。