NY市検視局長 エプスタイン被告の死は首吊りによる自殺と断定

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16日、ニューヨーク市のバーバラ・サンプソン(Barbara Sampson)検視局長は、10日に連邦政府の拘置所内で死亡したジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)氏について、自殺と断定した。ニューヨークタイムズが報じた。

サンプソン医師は「すべての調査情報を注意深くレビューした」と述べ、死因は「首吊り」で「自殺によるもの」と発表した。

検視は、死亡の翌日に行われたが、死因の特定には捜査当局情報が必要だとして公表を控えていた。

富豪の死を巡る陰謀説

エプスタイン氏は7月、2000年代前半に複数の少女に対する性暴力やセックストラフィッキングをした疑いで拘束され、起訴された。エプスタイン氏はビル・クリントン元大統領やトランプ大統領など、大物とつながりがあることで知られる。性取引の相手には、ヨーク公アンドリュー王子、ビル・リチャードソン元米国連大使、ハーバード大学ロースクールのアラン・ダーショウィッツ教授などの名が、被害者の証言から浮かんでいる。

これら多くの署名人とのつながりから、死亡報道の直後から、口封じのために殺されたのではないかとの陰謀説がネットで多く拡散されていた。トランプ大統領も、ビル・クリントン元大統領の関与を匂わせるツイートをリツイートし、民主党議員らから多くの非難を浴びていた。

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さらに木曜日、ワシントンポストをはじめとする複数メディアが、遺体の首に複数の骨折が発見されたことを報道した。骨折の特徴は自殺よりも絞殺にみられるケースが多いとして、他殺説をより裏付けるるものとして話題となった。

弁護側は独自調査へ

エプスタイン氏は、先月23日にも房内で自殺未遂をし、意識不明の状態で見つかっていた。この後、自殺の可能性があるとして監視下に置かれていたが、今回の死亡の10日ほど前に監視が解かれていた。この変更に際し、施設は司法省に対して、同房者を置き、2名の担当官が部屋を30分ごとに見回ると報告していた。しかし、NYタイムズによると、死の前夜、同房者は別の場所にうつされ、エプスタイン氏は1人だった。また看守は、死亡を発見するまでの3時間、エプスタイン氏の部屋を確認していなかった。ある関係者は同紙に対し、看守は眠っていたと述べている。

結果について、エプスタイン氏の代理人を務める、マーティン・G.ワインバーグ(Martin G. Weinberg)氏ら3人の弁護士は、検視の結果を不服とし、独自に調査を行う意向を発表した。なお、代理人は検視の段階で、私的に依頼した法医学者を同席させていた。

エプスタイン氏の死については現在、FBIのほか、ウィリアム・バー(William P. Barr)司法長官の依頼により監察長官が調査を行なっている。