ニューヨーク州検察当局は20日、サフォーク郡(Suffolk)のストリートギャング、MS-13ことラ・マラ・サルバトルチャ (La Mara Salvatrucha)のメンバーおよび関係者96人を、殺人や銃器所持および売買、薬物所持など77の罪で起訴したと発表した。
abcニュースによると、96人の被告のうち66人はMS-13のメンバーで、19人はドラッグサプライヤーだという。年齢は16歳から69歳におよぶ。
ティモシー・シニ(Timothy Sini)サフォーク郡検事は、複数の捜査機関による23カ月の捜査で、エルサルバドルと米国でギャングを率いる9人のリーダーを含む200人以上を逮捕し、これにより7件の殺人計画を防いだと発表した。捜査の過程で10キロのコカインや、合成オピオイドのフェンタニルの錠剤、帳簿、拳銃、20万ドル以上の現金などを押収した。ドラッグの売上金は、エルサルバドルのリーダーへと送金されていたという。
シニ検事は、米国史上最大規模の盗聴作戦を行い、ニューヨーク州としては過去最大のストリートギャングの掃討だと述べた。
MS-13は、エルサルバドル出身のギャングメンバーによって南カリフォルニアで創設された。現在は東海岸にも拠点を拡大しており、サフォーク郡ロング・アイランド(Long Island)などで残虐な殺人事件を起こしている。2月にもクイーンズのエルムハースト駅内で、男性がMS-13メンバーにより殺害される事件が発生していた。
トランプ大統領もMS-13を度々非難しており、南部国境の警備強化を訴えている。