ニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事は、2018年12月31日より最低賃金を引き上げることを発表した。新基準の適用によりニューヨーク市内で従業員数が11名以上の企業では、最低賃金が時給15ドル(1,660円)となる。
引き上げは2016年-2017年予算に盛り込まれたもので、2016年12月31日から段階的に引き上げられてきた。
ニューヨーク市内で従業員数11名以上の企業では、2016年末に最低賃金が11ドルとなり、その後毎年2ドルづつ引き上げられてきた。
ニューヨーク市内で従業員数が10名以下の企業の最低賃金は、2018年12月31日に13.5ドルとなり、来年12月31日に15ドルへと引き上げられる。
ロングアイランドとウエストチェスターでは、2016年末に10ドルとなり、その後毎年1ドルづつ上昇。2021年に15ドルに到達する。その他の地域の最低賃金は、2016年末に時給9.7ドルに設定され、その後毎年70セントづつ上昇。2020年末に12.50ドルとなり、その後は、州予算局長が設定する計画に沿って15ドルまで段階的に引き上げられる。
最低賃金の引き上げにともない、ニューヨーク州ではテレビやラジオ、地下鉄広告などを利用した教育キャンペーンを展開し、州住民に認知を促す。
【ニューヨーク州 最低賃金キャンペーンCM】
ニューヨーク州労働局には、基準に違反する雇用主の通報窓口が設置された。(ホットライン:1-888-4-NYSDOL)
最低賃金引き上げにあたり、クオモ州知事は声明で「歴史的な最低賃金の引き上げをもって、ニューヨークは経済的正義のための戦いの国家的手本となりつづける。」と述べ、「ニューヨークにおいて我々は、正当な労働に対する正当な報酬を信じ、勤勉な家族のために誇りを持って引き上げを行う。そして、ニューヨーカーの生活に真の変化をもたらす。我々はすべてのニューヨーカーが正当な賃金を受け取るまで、止まることはない」と語った。