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NY州、老人ホームの新型コロナ死者数、実際はさらに多い可能性

新型コロナウイルスに関するニューヨーク州の老人ホームの死者数は、公表数字を大きく上回る可能性がある。AP通信が報じた

州は現在、老人ホームでの死者数を6,600人と発表している。しかし、これらには老人ホームで感染した後、入院先の病院で亡くなった人数が含まれていない。
連邦政府はニューヨーク州での感染ピークが過ぎた5月、これらの人々を死亡者数に含め、老人ホームに毎週報告するよう規定を定めた。
6月上旬から7月上旬までの1カ月間で、ニューヨーク州の老人ホームが報告した死者数は323人だった。一方、州が発表した死者数は195人で大きな隔たりがある。

州保健局の調査では今年、老人ホームでは2万1,000床の空きが出た。AP通信は、この中に州が発表していない、新型コロナウイルスによる死者が含まれる可能性があると指摘している。

施設で死亡した人数のみを発表している件に関して、ハワード・ザッカー(Howard Zucker)州保健局長は、「二重に集計されるのを防ぐため」と州議会で説明している。

老人ホームの対応をめぐり非難

ニューヨーク州の感染拡大を、強いリーダーシップで抑制に導いたクオモ州知事だが、老人ホームの対応を追求する声が高まっている。

クオモ氏は3月25日、病床数の確保を目的に、老人ホーム側が感染を理由に入居を拒否することや、ウイルスの治療を受け、病院から退院する「容体が安定した」入居者に関して、受け入れ前の検査を禁止するなどの内容を定めた。

クオモ知事は、老人ホームの死者数の割合は他州より低いとして、対応への非難は政治的な意図に基づくものだと反論している。
ニューヨーク州の全死者数(32,787人)に占める老人ホームの死者数の割合は約20%で、ペンシルバニア州68%、マサチューセッツ州64%、ニュージャージー州44%となっており、全米では35番目となっている。

なお43州の老人ホームのデータを集計するKaiser Family Foundationによると、全米の死者数の44%が老人ホームの入居者だという。同じ割合をニューヨーク州に適用した場合、1万1,000人が死亡している可能性があるという。

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