グラミー賞ノミネートの経歴を持つ米ラッパーのニプシー・ハッスル(Nipsey Hussle、本名Ermias Ashgedom)さん(33)が31日、サウス ・ロサンゼルス(South Los Angeles)で複数の銃弾を受け、死亡した。複数メディアが報じた。
銃撃は、スローソン・アベニュー(Slauson Avenue)にあるハッスルさんが営む「マラソン・クロージング」(Marathon Clothing)の店外で発生した。
警察は現地時間の午後3時25分ごろ通報を受けた。店の前の駐車場では3人が銃で撃たれ苦しんでいたという。ハッスルさんはその場で死亡が確認され、ハッスルさん以外の2人は病院に搬送された。警察は、黒人男性とみられる容疑者は、現在逃走中だと発表した。
事件発生の数時間前、ハッスルさんは「強い敵を持つことは神の恵みだ。」とツイッターで投稿していた。
ラッパーや実業家として活躍
昨年リリースされたハッスルさんのデビューアルバム「ビクトリー・ラップ」(Victory Lap)は、2019年グラミー賞の最優秀ラップアルバム賞にノミネートされた。
NBCニュースによると、ハッスルさんは、ロサンゼルス最大のストリートギャング集団「ローリン60sネイバーフッドクリップス」(Rollin 60s Neighborhood Crips)の一員だった。
最近では、テクノロジーや地域開発に興味を持っていたという。アフリカ系アメリカ人の芸術分野における功績を称えるための野外博物館「デスティネーション・クレンショー」(Destination Crenshaw)を開発したアントレプレナーやアーティストチームのメンバーに名を連ねていた。
ハッスルさんは、2017年6月にオープンした「マラソン・クロージング」と、ファンが限定コンテンツや商品を購入できるアプリ「スマートストア」(smartstore)を運営していた。
ハッスルさんと女優ローレン・ロンドン(Lauren London)の間には2歳半の子供がおり、前の交際相手との間に1人の子供がいる。
歌手リアーナや俳優のマイケル・B・ジョーダン(Michael B. Jordan)、NBLのレブロン・ジェームズ(LeBron James)らが次々と哀悼のメッセージを投稿している。