退職後の人生を楽しむため、またはデジタルノマドとして、スペインに移るアメリカ人が増加しているという。
CNBCによると、スペインで生活するアメリカ人は2019年から2021年にかけて13%増加した。またアメリカ人に対する住宅販売数は2019年上半期から2022年上半期に88%増加した。
住宅に支払っている額は1平方メートルあたり2,837ユーロで、国籍別ではデンマーク人に次ぐ高さだという。
住宅購入者はマドリードのような都市に集中しているが、アンダルシア南部の沿岸は以前からアメリカ人の間で人気が高い。東部のバレンシアには大きな外国人コミュニティがあり、アメリカ人も多いという。
デジタルノマドの人気の滞在先に
民泊サイトFlatioが発表したデジタルノマドを対象としたアンケート調査によると、ノマド生活をする人の国籍で最も多かったのは米国(37.4%)で、2位の英国(12.3%)を3倍上回った。最も好まれている国はトップがポルトガルでスペインは3位だったが、デジタルノマドが次に訪れたい国として挙げたのは、スペインが最も多かった。
スペインでは今年からリモートワークで働くEU圏外の外国人を対象に、デジタルノマドビザの発給を開始している。
スペイン大使館のホームページの記載によると、スペイン国外の企業の従業員やフリーランスが申請することが可能で、フリーランスについては仕事の割合が20%を超えない範囲で、スペイン国内の企業の仕事をすることができる。
一流の大学または職業訓練機関、ビジネススクールで学位を取得しているか、3年以上の専門的な職業経験を有する必要があるほか、毎月の収入がスペインの最低賃金の200%以上であることを証明しなければならないなどの要件が定められている。euronewsによると、これは月額2,334ユーロ、年収では28,000ユーロ (428万円)に相当するが、政府の評価によって今後変動する可能性がある。一定の基準を満たす場合、申請者の家族にも滞在資格が与えられる。