ニューヨークで不動産の売買、住まい探しのサポートをしておりますナミ・ニューヨーク不動産の山木奈美です。
世界中のマネーが集まるマンハッタンの不動産市場で、たびたび話題になる「Billionaires’ Row(ビリオネアーズ・ロー)」をご存知でしょうか。翻訳すると「億万長者通り」。世界の富裕層が好むエリアで、セントラルパークの南端から一本隔てた57丁目の一角にあります。その名のとおり、ラグジュアリーな超高層住宅ビルが立ち並んでいます。
今回は、その中でも目を見張る高さと極細な外観が異彩を放つスタンウェイ・タワーの魅力的な物件を見て行きましょう。後半で、ニューヨークの不動産投資の基本的なポイントも紹介したいと思います。
スタインウェイ・タワー(111W 57th St.)
2020年、ビリオネーアーズ・ローに新たなランドマーク、スタンウェイ・タワー(111W 57th St.)が誕生しました。高さ433メートル、幅と高さの比率は1:24。アメリカで4番目に高く、世界でもっとも薄い超高層スーパースリムビルとして知られています。 周辺にはカーネギーホールやリンカーンセンター、近代美術館など、マンハッタンを代表する文化的ランドマークが建ち並び、ショッピング天国、5番街までは徒歩圏内です。
都会的で洗練された外観は世界的に有名なショップ・アーキテクツが設計し、北側が高く南側が低くなるよういくつかセットバックがあります。高くなるほど幅が狭まり、頂部はほぼ線状に。下から見上げると、空に向かって真っ直ぐに伸びるタワーが天に消えていくようなデザインで、その形状から「天国への階段」という愛称で呼ばれています。
建物は基部と増築部分から成り、基部は、1925年ウォーレン&ウェットモアが設計したスタインウェイ・ホールを入念に修復しました。NY市のランドマークに指定されていることから、ランドマーク・レジデンスと呼ばれています。外装は主にレンガ、ライムストーン、テラコッタで出来ておりクラッシックな印象です。増築部分のタワーの外装はガラスカーテンウォールで覆われています。
街の喧騒と切り離された建物内部は、まるでラグジュアリーなホテルのよう。豪華なロビー、24時間ドアマン、専任コンシェルジェ、ダイニングルーム、2層吹き抜けのフィットネスセンター、プール、サウナ、ラウンジ、会議室、ゴルフシュミレーター、パデルコート、子供用プレイルームなど、アメニティーもとっても充実しています。58丁目のエントランスは車寄せができ、利用の度にシャッターを開閉するなど、セキュリティーも万全です。
ランドマーク・レジデンスに位置する14Nは、およそ422平米内に4ベットルーム・4.5バスルームがあります。デュプレックスで、天井高の大きな窓から光が降り注ぎ、解放感に溢れています。
スタジオ・ソフィールドがデザインを手がけた内装は、個性的で高級感を極めています。特注オーク材のフロア、広々としたダイニングとリビングルーム、暖炉もあり、オニキスで仕上げられたバスルームには煌びやかなニッケル製の豪華バスタブが備えられています。キッチンはゴールドクォーツアイトのカウンタートップにガゲナウの電化製品一式を完備。階段を上って2階に上るとベットルームと小さな書斎、リビングエリアがあり、階下のリビングが見渡せます。
住所: 111W 57th St.,#14N, New York, NY10019
売値:$12,950,000(18.7億円 執筆時の為替レート144.6ドルで計算)
管理費(月):$8,101
固定資産税(月):$8,888
いかがでしたか。これがタワーの上層階になるとお値段が一桁変わってきます。ビリオネアーズ・ローはとりわけ高額なことで知られ、管理費や税金だけでも相当なものです。もちろんニューヨークは、こうしたものばかりではありません。続いて、ニューヨークでの不動産投資を考えるにあたって基本的なポイントをご紹介しましょう。