ニューヨークのリトルイタリーが22日、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督の最新ギャング映画『アイリッシュマン』(The Irishman)の世界へとタイムスリップした。
街頭では、実在の人物で映画にも登場する全米トラック運転手組合元会長、ジミー・ホッファの失踪を報じる1975年8月1日の新聞が配られ、街の至る場所に情報提供を呼びかける張り紙が張り出された。
グランドストリートには、黒塗りのビンテージカーやダイヤル式の電話ボックスが登場。
同イベントは、Netflixで27日からストリーミング配信される『アイリッシュマン』のプロモーションの一環として実施された。近隣の店舗もタイアップし、合言葉「Just tell ‘em Jimmy sent you」を告げると、スライスピザやサンドイッチ、カヌーリ、ワインなどが無料で振る舞われた。
期間は、22日および23日の午前9時から午後7時まで。
上映直後から「マスターピース」の声
『アイリッシュマン』は、作家チャールズ・ブラント(Charles Brandt)のノンフィクション「I Heard You Paint Houses」を元に制作され、ロバート・デニーロや、ショー・ペシ、アル・パチーノ、ハーヴェイ・カイテルらが出演する。脚本は『ギャング・オブ・ニューヨーク』のスティーヴン・ザイリアン。
今年9月に開催されたニューヨーク映画祭でプレミア公開され、上映直後から批評家の称賛が相次いだ。
作品はスコセッシ監督のテーマでもある男同士の友情や裏切り、暴力、罪と孤独、贖罪などが描かれる。上映時間は同監督作品として最長の約3時間半(209分)。
第二次世界大戦の退役軍人で、現在はドライバーとして働くフランク・シーラン(ロバート・デニーロ)が犯罪組織のボス、ラッセル・ブファリーノ(ショー・ペシ)や、全米トラック運転手組合のジミー・ホッファ(アル・パチーノ)元会長との出会いを通じ、殺し屋やフィクサーとして暗躍するかたわら、組合組織の幹部にのし上がっていく様を描く。