ニューヨーク公共図書館(NYPL)は開館125周年を記念し、これまでに最も多く貸し出しされた本トップ10を発表した。
1位に輝いたのは、1962年に出版されたエズラ・ジャック・キーツの絵本「ゆきの日」で48万5,583回貸し出された。2位はドクター・スースの「ザ・キャット・イン・ザ・ハット」で46万9,650回。トップ10のうち半分はベストセラー児童図書という結果となった。
ほかには、トランプ政権誕生以降、再び注目を浴びたジョージ・オーウェルの小説「1984」、映画化や舞台化され、中高生の推薦図書となっているネル・ハーパー・リーの「アラバマ物語」や、レイ・ブラッドベリの焚書に関する物語「華氏451度」、1936年出版のデール・カーネギー氏のベストセラー自己啓発本「人を動かす」もランクインしている。
選出には司書とアナリストの専門チームが6カ月がかりで調査を行った。ニューヨークタイムズによると、図書館の貸し出しシステムは数十年前までしか、さかのぼることができないため、最新の貸し出しデータやベストセラーリスト、全米図書賞およびニューベリー賞の記録、後援者の好きな本のリストなどを元に分析したという。
NYPL歴代貸し出し本トップ10
- エズラ・ジャック・キーツ(Ezra Jack Keats)「ゆきの日」(The Snowy Day)485,583
- ドクター・スース(Dr. Seuss)「ザ・キャット・イン・ザ・ハット」(The cat in the hat)、469,65
- ジョージ・オーウェル(George Orwell)「1984」、441,770
- モーリス・センダック(Maurice Sendak)「かいじゅうたちのいるところ」(Where the Wild Things Are)、 436,016
- ネル・ハーパー・リー(Nelle Harper Lee)「アラバマ物語」(To Kill a Mockingbird)、422,912
- E.B. ホワイト(E.B. White)「シャーロットのおくりもの」(Charlotte’s Web)、337,948
- レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)「華氏451度」(Fahrenheit 451)、316,404
- デール・カーネギー(Dale Carnegie)「人を動かす」(How to Win Friends and Influence People)、284,524
- J.K.ローリング(J.K. Rowling)「ハリー・ポッターと賢者の石」(Harry Potter and the Sorcerer’s Stone)、231,022
- エリック・カール(Eric Carle)、「はらぺこあおむし」(The Very Hungry Caterpillar)189,550
リストからはeBookや貸し出しの申し込みのほか、関連イベントを確認することができる。
1985年に創設されたNYPLでは125周年を記念し、ブロンクスおよびマンハッタン、スタテン島の92カ所の分館で様々な特別イベントを開催する。「ゆきの日」のイラストが入った限定メロカードの販売や、スタブロス・ニアルコス財団図書館のリニューアルオープンなどが含まれる。