NY市、薬物使用者向け自販機を設置へ

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ニューヨーク市は、オーバードーズ(過剰摂取)による死亡者を削減するため、オピオイドの拮抗薬「ナロキソン」や吸引パイプなどが、無料で入手できる自動販売機を設置すると発表した。

市健精神衛生局長のアシュウィン・ヴァサン博士は声明で、「ニューヨークでは現在、3時間ごとに市民の命が奪われ、過剰摂取危機の真っ只中にいる」と説明。自販機の設置は、近隣住民や愛する人々の命を救うために役立つと語った。

市の発表によると、2021年の過剰摂取による死者数は2,668人で、約80%は合成オピオイド「フェンタニル」に関連する。2022年の死者数は、過去最高に達する見込みだという。

自販機には、フェンタニルを検出するための検査薬や、より安全に薬物を吸引することのできるキット、コンドーム、タンポン、ニコチンガム、リップクリームなども含まれる。将来的には注射器などが加わる予定だという。郵便番号を入力することで使用できる。設置費用は1.1万ドル(約150万円)で、イースト・ブルックリンなど最も被害が深刻な地域に設置される予定。

ニューヨークポスト紙によると、ヴァサン博士は会見で、肌が腐る「ゾンビ・ドラッグ」こと「トランク」の使用者が増加していると指摘。鎮静剤「キシラジン」の検査薬を補充する可能性を示唆した

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同紙のコメント欄では「自販機が普及すれば、過剰摂取は減るどころか増えるだろう。 安全な注射器の設置も同様だ」「麻薬の使用を常態化させている」と、問題を助長するとの声も寄せられている。

一方で、ブルックリン在住の母親は、弊社の取材に、自販機の需要が高まっているのは残念なことだとしつつも、万が一に備えて設置は賛成だと回答。「子供たちが目の前でオーバードーズ状態となった人に遭遇した場合、応急処置の方法を知っていることも重要だ」と語った。

Mashup Reporter 編集部
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