ニューヨークで警察官襲撃事件 12時間で2度目

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9日午前8時、ブロンクス第41管区にある警察署内で男が銃を発砲し、警察官1人が負傷した。男は発砲後、署内で取り押さえられ、身柄を拘束された。

事件は、昨晩のパトカーの車内にいた警察官を狙った発砲事件から12時間以内に発生した。警察署は昨晩の事件現場と数ブロック離れた場所にあり、ダーモット・シエイ警察委員長は会見で、同一犯による犯行とのみかたを示した。

発表によると、容疑者には過去に多くの犯罪歴があり、2002年には殺人未遂で有罪判決を受けていた。この事件で男は一名を銃撃し、女性の車をカージャック。車を衝突させると、その場で警察官と銃撃戦を繰り広げた。その後、2017年に仮釈放されたという。

シエイ委員長によると、男は警察署に入るとすぐに銃を引き抜き、制服を着た警察官のいるデスクエリアに向かって複数回発砲した。その後、デスクの横にある場所に移動し、さらに複数回発砲。ここには制服警官と一般人の職員がいたという。銃撃により警察官1人が左腕を撃たれた。同警察官は応戦したが、命中しなかった。男は弾を撃ち尽くした後に横たわり、警察官に取り押さえられた。

犯行の様子を捉えた監視カメラの映像

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押収された拳銃は9mm SIG SAUERで、昨日の事件に使用されたものと一致するか検証を行う。

腕を撃たれた警察官はリンカーン病院で治療を受けている。シア委員長は完治して早い段階で退院ができるだろうと語った。

会見に同席したビル・デブラシオ市長は「これは警察官の暗殺未遂だ。この言葉を使わなければならないのは、これが殺害を意図した計画的な犯行で、さらに単に他人を殺害しようとするのではなく、われわれを代表する警察官を殺害しようとしたからだ。」と語った。

シエイ委員長もまた、犯行は店舗強盗のようなものではなく、計画的な暗殺の試みであると強調。

さらに、2014年にパトカーの車内にいた警察官2人が射殺された事件を直ちに思い出させたと発言。同事件以前にも、エリックガーナー氏窒息事件をきっかけに、反警察を声高に叫ぶ抗議活動が行われていたことから、1月31日にグランドセントラルターミナルで行われた反警察グループによる抗議集会と「無関係ではない」と語った。

シエイ委員長は抗議集会について「全員が反対するべきだ。」と述べ、「ソーシャルだろうが紙に書かれたものだろうが、使う言葉には気をつけなくてはならない。言葉は重要で、人々に影響を与えるからだ」と語った。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。