ニューヨーク公共図書館125周年「私たちの愛する125冊」公開

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ニューヨーク公共図書館(NYPL)は14日バレンタインデーに、開館125周年を記念して「私たちの愛する125冊」(125 Books We Love)を発表した。
1895年5月23日の開館後、125年間に出版された書籍の中から、92箇所あるNYPLシステムの司書やスタッフらが選んだ。今回は大人向けの書籍で、キッズやティーン向けの一覧は今年中に発表される予定だという。

125 Books We Love」書籍一覧(一部)

  • ジョージ・オーウェル(George Orwell)「1984」(1949)
  • ロン・チャーナウ(Ron Chernow)「ハミルトン」(Alexander Hamilton)
  • シルヴィア・プラス(Sylvia Plath)「アリエル」(Ariel)
  • アガサ・クリスティ(Agatha Christie)「そして誰もいなくなった」(And Then There Were None)
  • トニ・モリスン(Toni Morrison)「ビラヴド」(Beloved)
  • J.D.サリンジャー(J.D. Salinger)「ライ麦畑でつかまえて」(The Catcher in the Rye)
  • ラングストン・ヒューズ(Langston Hughes)の詩集「The Collected Poems of Langston Hughes」
  • マーガレット・アトウッド(Margaret Atwood)「侍女の物語」(The Handmaid’s Tale)
  • J.K.ローリング「ハリー・ポッターと賢者の石」(Harry Potter and the Sorcerer’s Stone)
  • V.S. ナイポール(V.S. Naipaul)「ビスワス氏の家」(A House for Mr Biswas)
  • F.S.フィッツジェラルド(F. Scott Fitzgerald)「グレート・ギャツビー」(The Great Gatsby)
  • マヤ・アンジェロウ(Maya Angelou)「歌え、翔べない鳥たちよ」(I Know Why the Caged Bird Sings)
  • 村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(The Wind-Up Bird Chronicle)
  • カズオ・イシグロ「日の名残り」(The Remains of the Day)
  • アレン・ギンズバーグ(Allen Ginsberg)「吠えると他の詩編」(Howl and Other Poems)
  • コルム・トビーン(Colm Tóibín)「ブルックリン」(Brooklyn)
  • ハーパー・リー(Harper Lee)「アラバマ物語」(To Kill a Mockingbird)
  • ニール・ゲイマン(Neil Gaiman)「アメリカン・ゴッズ」(American Gods)
    一覧はこちらから確認できる。図書カードがある人は貸し出し予約ができる。
©mashupNY

発表を記念し、ブライアントパークの図書館前の2体のライオン像には、トニ・モリスンの「ビラヴド」と、フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」の本がディスプレイされた。

作家のニール・ゲイマン氏は、「リストでは、あなたが読んだことのない本や、読もうとしていた、また聞いたことのない本を見つけることができるでしょう。世界で最も素晴らしい図書館の人々がキュレーションした本には、自分の人生を変える、または誰かの人生を変えることのできる125のチャンスがある。」と述べた。

NYPLのアンソニー・マークス(Anthony W. Marx)館長は声明で「わたしたちは125年間、人々がワクワクし、没入できる本を発掘してきました。あらゆる世代の人々が読書好きになるような取り組みを続けています。雑念の多い世の中ですが、記念の年にあたり、高まる重要性を認知し続けていきたいと思っています。」と述べた。また「リストを見て、話し合ったり、議論したり、読み始めてみてください。そして、どの本が好きになったか教えてください。」語った。NYPLは#LoveReadingキャンペーンを開始しており、好きな本にハッシュタグをつけて投稿してほしいと呼びかけている。

125周年記念のイベント

NYPLは1月、125年間で「最も多く読まれた本トップ10」を発表した。ニューヨーカーに毎日20分の読書を推奨しており、読書を手助けするための各種イベントを開催する。コルム・トビーンやステイシー・シフなど著者に会える「See the auther」もその一つ。
13日から司書によるポッドキャストの配信を開始。「Book of the Day」のメーリングリストに登録すると、毎日おすすめの本が案内するサービスも行っている。
10月5日から17日は、125周年記念パーティが開催される。5月15日には、40ストリートにあるスタブロス・ニアルコス財団図書館(SNFL)が改修を終え、再オープンする予定。

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Mashup Reporter 編集部
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