アパートメントの賃貸ウェブサイトZumperの調査によると、全米のワンベッドルーム(リビングと寝室、バスルームが別のタイプ)の9月の家賃上昇率は前年同月比0.5%となり、過去2年で最低の水準になった。
同サイトによる全国のワンベッドの家賃相場指数は1,511ドルで、前月比では1ドル上昇した。調査対象の100都市の中で前年同月比で上昇したのは40都市、60都市は横ばいまたは下落した。「過去数ヶ月間観測されているトレンドで、パンデミック時代の家賃高騰が過ぎ去り、ほとんどのマーケットのニューノーマルになっている」と指摘している。
ニューヨークは4,080ドルで新記録
ニューヨーク市のワンベッドの家賃上昇率は前年同月比3.3%、前月比2.3%だったものの、中央値は4,080ドル(約61万円)で過去最高となった。8月は4,000ドルだった。
ニューヨークはダントツで、2位のジャージーシティ(ニュージャージー州)は3,170ドル、3位サンフランシスコ(カリフォルニア州)は3,000ドル、ボストン(マサチューセッツ州)2,900ドル、マイアミ(フロリダ州)2.690ドルだった。
中西部に注目高まる
前年同月比で最も上昇したのはジャージーシティの19.6%(3,780ドル)。次いでミネソタ州ミネアポリス18.5%(2,000ドル)、アラスカ州アンカレッジ18%(1,310ドル)、ネブラスカ州オマハ17.8%(1,060ドル)、イリノイ州シカゴ15.4%(2,100ドル)となり、上位5都市で中西部が3つランクインした。
同サイトは、中西部は着実な成長を見ているとした上で、比較的供給が限られていることと、「リモートワーク革命」で、生活費を抑えながら質を向上する人々の流入によるものと指摘。今後数年間で、さらに山火事や極端な温度から逃れる「気候移住者」の注目が高まるだろうとした。