トランプ大統領の顧問弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏の仕事仲間で、ウクライナ疑惑に関わっていた実業家、レフ・パルナス(Lev Parnas)氏はMSNBCのインタビューに対し、ウクライナ政府にバイデン親子の捜査を公言するよう圧力をかけていたことについて、トランプ大統領は「すべて正確」に知っていたと語った。
ウクライナ疑惑について流布している虚偽または不正確な情報について聞かれると、パルナス氏は「トランプ大統領は正確に何が起きているか知っていた。彼は私の動きをすべて知っていた。」と主張。ジュリアーニ氏または大統領の同意なしでは行動しなかっただろうと述べ、さもなければ「ウクライナ政府高官は私と話す理由はない」と語った。
トランプ氏がパルナス氏と面識がないと主張していることについて、「彼は嘘をついている」と断言。多くの場面でトランプ氏と接触したほか、ジュリアーニ氏がトランプ氏と会話をする際に同席していたと語った。
さらにパルナス氏は、ウクライナに対する圧力は「汚職に関してではなく、ブリスマ社に限定されたものだった」と主張。ブリスマ社では、ジョー・バイデン前副大統領の息子ハンター氏は役員を務めていた。
ホワイトハウスはこれまで、トランプ大統領の軍事支援の留保は、汚職の根絶が目的だったと主張している。
パルナス氏はまた、マイク・ペンス副大統領のゼレンスキー大統領の就任式参加取りやめについて、ウクライナがバイデン親子に対する捜査の要求に応じなかったためだったとの認識を明らかにした。ペンス氏自身、訪問が捜査との交換条件であったことを承知していたか聞かれると、「全員が話の中にいた」と、下院の弾劾調査でソンドランド駐EU大使が述べた言葉を引用し、副大統領の関わりを認めた。
インタビューに対し、ステファニー・グリシャム大統領報道官は「これらの告発は、連邦犯罪で保釈中で、刑期を減らすために必死な人物によるものだ」と、パルナス氏の信頼性を否定。「事実は変わらない。大統領は過ちを犯しておらず、民主党が作り出して、実施している弾劾は最初からいんちきだ」と語った。
パルナス氏は昨年、ベラルーシ出身の実業家イゴール・フルマン氏とともに、トランプ大統領を支持する選挙資金管理団体に32万5,000ドルを違法に献金したなどとして起訴されている。