英王室は、5月6日に執り行われるチャールズ国王の戴冠式で、ヘンリー王子はメーガン妃を伴わず単独で参加することを明らかにした。
英紙テレグラフによると、王室は声明で「バッキンガム宮殿は、サセックス公爵が5月6日にウェストミンスター寺院で行われる戴冠式に出席することを確認し嬉しく思う」と発表。メーガン妃について「サセックス公爵夫人は、アーチー王子とリリベット王女とともにカリフォルニアに留まる」とした。
夫妻は、今月3日の招待状の回答期限を超えても出欠の意向を明らかにせず、王室の「頭痛の種」になっていると伝えられていた。出席の条件をめぐって「長い話し合い」が続いているともされ、この中には、式典当日のバッキンガム宮殿のバルコニーへの登場や、先月初めて王位継承者の称号で紹介された長男アーチ―王子と長女リリベット王女の招待をめぐる協議があったとも報じられていた。
テレグラフは、メーガン妃の不参加の決断には多くの要因があるとしつつ、戴冠式当日に4歳となる長男アーチー王子の誕生日を祝いたかったことが大きいとしている。
王室専門家で、夫妻の友人のオミッド・スコビー氏も、デイリーメールに、アーチー王子の誕生日が「決断の一因」だと認め、ヘンリー王子は式のみに出席し、「かなり短い旅行」になるだろうと予想を示した。
なおヘンリー王子は、現役で公務を担う王室家族ではないため、バッキンガム宮殿とウェストミンスター寺院を往復する国王の行列に加わらず、宮殿のバルコニーにも登場しないと見られている。
ヘンリー王子は1月、回顧録「スペア」発売後の同紙とのインタビューで、家族との和解を望む姿勢を示す一方で、メーガン妃への謝罪を求めていると述べていた。ただし、国王とウィリアム皇太子は、著書に記された暴露をめぐって「深く裏切られた」と感じ、それ以来、両者の間に意味のある接触はなかったという。複数の情報筋は同紙に、兄弟の溝は深く、修復の見込みはないと考えを示したという。
それでもヘンリー王子が出席するのは、父にとって「最も重要な日」になると痛感しているからで、ある情報筋は、王子は辞退すれば必ず後悔することをわかっていたと示唆しているという。ヘンリー王子は1月8日放送のITVテレビのインタビューでは、父を「常に愛している」と話していた。
テレグラフはまた、夫妻の決断の背景について、自分たちの出席が英国国民にどう受け止められるかを懸念していたようだとも指摘している。