ヘンリー王子、居住地を正式に「米国」に変更していた。
デイリーメールによると、ヘンリー王子が設立した旅行団体Travalystは15日、英企業登記局に書類を提出したが、その中で「新たな国/通常居住する州:米国」と申請していた。
夫妻は2020年に英王室のシニアメンバーの役割を退き、現在は米カリフォルニア州で暮らしている。昨年6月末には故エリザベス女王から結婚祝いとして譲り受けた邸宅「フロッグモア・コテージ」から立退をさせられている。
書類では、滞在先の変更日は、2023年6月29日と記載されている。
デイリーメールは、ヘンリー王子の居住先が国外であることで、チャールズ国王の公務を代行することのできる「国務参事官」(Counsellor of State)の資格について「重大な問題を引き起こす」と指摘している。国務参事官は法律で、英国内に住所を有することが義務付けられているという。
国務参事官は法律により、国王の配偶者と21歳以上の後継者4人が含まれる。つまりカミラ王妃とウィリアム皇太子、ヘンリー王子、アンドルー王子、ベアトリス王女がこれに該当する。なおチャールズ国王は2022年、妹のアン王女と末弟のエドワード王子を国務参事官に追加するよう政府に求めている。
米滞在資格に疑問の声
この一方で、米国ではヘンリー王子の滞在資格をめぐって、ビザ申請時の資料の公開を求める訴訟が提起されている。
王子は著書『スペア』の中で、さまざまな違法薬物を使用した経験を告白しており、首都ワシントンを拠点に活動する保守派のシンクタンク「ヘリテージ財団」は、ビザ発給に際して薬物の使用歴が適切に考慮されたかどうか疑問を投げかけている。
トランプ氏もこの問題について、「嘘をついていたならば、適切な措置が取られなければならない」と述べるなど、厳格な移民政策をアピールするための争点に利用されつつある。
居住地の変更を報じたデイリーメールのコメント欄には、「いまこそ称号を剥奪し、金儲けのために王室のコネを使用するのを止めさせるべきだ」「メーガン妃は英国市民ではないのだから、称号を与えるべきではなかった」といった声や、「合法的に所有した武器による死亡率がこの国の120倍も高い国に住んでおきながら、自分が住んでもいない英国の方が安全でないと主張するのは理解できない」などの意見が投稿されている。