ウクライナ東部のルガンスク州クレミンナの市長が射殺されたことが分かった。内務省のアントン・ゲラシュチェンコ顧問が明らかにした。
ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻前、ルガンスク州の一部地域を「独立国家」として承認している。
死亡したのは、親露派のヴォロディミール・ストルック(Volodymyr Struk)市長(57)。2020年にクレミンナ市の市長に就任した。1日、迷彩服姿の男に自宅から誘拐された後、銃で胸部を撃たれ、死亡しているのが見つかった。
デイリーメールによると、ゲラシュチェンコ氏はSNSで「ストルックは、人民による裁きを受けた」と述べ、「ウクライナから裏切り者が一人いなくなった!」とコメントした。
ストルック氏は2014年に、「ルガンスク人民共和国」が、ウクライナからの独立を宣言した際、これを支持していた。軍事侵攻の開始後は「積極的にロシア側の立場を取り」、ルガンスクとロシア間の連絡役を担っていたという。
ゲラシュチェンコ氏は、「無名の愛国者によって、裏切り者として射殺された」とした上で、「われわれは、ファシストのロシアをまもなく打ち負かし、ストルックのような者をかばってきた腐敗した判事や法執行機関を排除する」と警告した。
プーチン氏は先月21日、ウクライナ東部ドンバス地方の一部を「ルガンスク人民共和国」と「ドツネク人民共和国」として、ウクライナからの独立を承認する大統領令に署名。24日に、ウクライナの非武装化と「非ナチス化を目指す」として、軍事侵攻を開始した。