プエルトリコの裁判所が今月3日、米ラテンポップ歌手リッキー・マーティン(50)に対し、「家庭内暴力(DV)に関連する」接見禁止命令を出した件に関し、保護を申請したのは、マーティンの実の甥(21)だとわかった。Marcaが報じた。
接見禁止命令の申立人は「匿名」とされていたが、マーティンの弟でボディービルダーのエリックさんがMarcaに、マーティンの甥デニス・ヤディエル・サンチェス(Dennis Yadiel Sanchez)さん(21)だと話したという。
マーティンと申立人は7カ月間交際していた。その際、肉体的および心理的な暴行があったという。2人は破局したが、マーティンは納得せず、申立人の家の周りを少なくとも3度ブラつくなどした。裁判所は接見禁止命令の中で、「申立人は身の安全を危惧している」とし、マーティンに一切の連絡を禁じている。
なおMarcaは、もし報道が事実で、近親相関が認められた場合、プエルトリコの「家庭内暴力の防止および介入法」(Law 54)違反になるとしている。起訴され、有罪判決を受けると、最高で50年の禁固刑が科される可能性がある。
マーティン側は疑惑を否定
代理人のマーティ―・シンガー氏は15日、甥に対するDV疑惑を否定。ニューヨークポスト紙の取材に「残念なことに、この人物は深刻な精神的問題を抱えている」と主張。これまでに甥と恋愛関係になり、性的関係を持ったことは断じてないと語った。さらに「申し立ては、事実でないだけでなく、非常に醜い。この人物が早急に必要なサポートを受けられることを望む。まず第一に、裁判所が一刻も早く事実を調査し、このひどい申し立てを却下するのを心待ちにしている」と続けた。代理人は今月初めにも、疑惑は「完全な嘘であり捏造」だと主張していた。
マーティン自身もDV疑惑を否定。今月3日、ツイッターを更新し、裁判所の命令は「完全な嘘の申し立てに基づくもの。私は事実と自身の名誉を司法手続きによって示す」と述べた。現時点で詳細は言及できないと理解を求めつつ、支援を表明してくれたファンへの感謝をつづった。
なお21日から、申し立てを巡る審理が始まる予定。
報酬未払い疑惑も
家庭内暴力とは別に、元マネージャーのレベッカ・ドラッカー氏は先月、マーティンに300万ドルの支払い求める訴訟を提起した。ニューヨークポスト紙が入手した訴状でドラッカー氏は、「歌手生命が終わる可能性のある疑惑」からマーティンを「守った」にも関わらず、報酬を受け取っていないと主張しているという。
マーティンは、1999年にリリースした楽曲「Livin’ La Vida Loca」(郷ひろみのカバー曲、GOLDFINGER ’99で知られる)が世界中で大ヒットし、一躍トップアーティストの仲間入りを果たした。今月13日には6曲を収めたミニアルバム「Play」が発表されたばかり。私生活では2017年にスペイン生まれのアーティスト、ジュワン・ヨセフ氏(37)と結婚。代理母によってもうけた4人の子供がいる。