俳優ロバート・デ・ニーロ(80)は8日、ビル・マーが司会を務めるHBOのトーク番組に出演し、トランプ氏が再選した場合「悪夢が訪れる」と警戒感を滲ませた。
今年の大統領選は「私たちが生きるのを楽しむか、悪夢の中で生きるか」の選択になると主張。「トランプに投票するなら、君たちは悪夢を見るだろう。バイデンに投票したら正常に戻ることができる」と語った。
司会者が、最新の世論調査でトランプ氏がバイデン氏を5ポイント上回ったと指摘すると、デ・ニーロは厳しい表情で「私はただ、信じられないことが起きた2016年の選挙後に戻りたくないだけだ。あいつは完全なモンスターだ」と加えた。
トランプ氏について「意地悪で、性格が悪く、憎悪に満ちている。私は、俳優として彼を演じることはない。全くいいところが見つけられないからだ。一切ない。どうしようもない」と語った。「反社会的、精神異常、極めて有害なナルシストで危険な人物」「ニューヨークの役立たず」と酷評すると、スタジオの観客から拍手が沸き起こった。
MAGAサポーターについても「(なぜ支持するのか)全く理解できない。彼らは何かにハッピーじゃないから、人々を怒らせたり、愚弄したりするんだ」と見解を述べた。
デ・ニーロは、トランプ氏の再選は「あり得ない」と断言。「(当選すれば)皆が想像できないことが起きるだろう。独裁政権の類で起こることであり、彼もそう主張している」と警戒を呼びかけた。
デ・ニーロは2016年、コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」で、トランプ氏を追求する特別検察官ロバート・モラー役を演じた。
受賞式やニュース番組でトランプ氏を厳しく非難している。昨年11月に開催された「ゴッサム・アワード」の授賞式では、トランプ氏を批判したスピーチの一部を、主催者側が許可なく変更したと激怒。壇上でスピーチを中断し、自身の携帯電話に保存していた元の原稿を読み上げた。