大統領選討論会いよいよ今週開催、元ホワイトハウス医師がバイデン氏に薬物検査を要求

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大統領選候補者討論会を数日後に控え、元ホワイトハウスの医師が、バイデン氏に薬物検査を要求する書簡を送る計画を明らかにした。

ホワイトハウスでオバマ氏とトランプ氏の主治医を務めた現職の下院議員、ロニー・ジャクソン氏(共和党・テキサス)は23日、FOXビジネスのインタビューで、「明日、私はバイデン大統領と彼の医師であるオコナー氏、CCで閣僚全員に対して、何百万人ものアメリカ人の懸念を代表して、討論前後に薬物検査の提出を要求するつもりだ」と説明。検査は「パフォーマンス向上薬」の使用の有無を測るものだとし、「一般教書演説のジョー・バイデンは、われわれが日々目にしてきたものとは全く似ていなかったからだ」と語った。

さらに、バイデン氏が先週木曜日から大統領専用の山荘キャンプ・デービッドに滞在しているのは、適切な投与を試すためであるとも主張。「なぜなら、彼らは彼の認知を治療し、より正しく考えるのを助ける何かを与えなければならない。注意力を高めるため、彼を目覚めさせる何かを与えなければならないからだ」と続けた。使用の可能性がある薬について、アルツハイマーやパーキンソン病の治療薬、アデロールやプロジビルといった精神刺激薬を挙げた。

ジャクソン議員はホワイトハウスでオバマ氏、トランプ氏の主治医を務めた後、2020年の選挙でテキサス州13区から出馬。トランプ氏の支持を得て初当選を果たした。2022年の中間選挙で再選している。

トランプ氏の主治医だった当時、ホワイトハウスの会見で「信じられないほどよい遺伝子を持っている、神がそのように創造した」「もし過去20年間に健康的な食事をしていたら、200歳まで生きられるかもしれない」と述べるなどし、政治的な理由で健康状態を誇張していると批判を浴びたことがあった。

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トランプ氏も薬物使用の可能性を繰り返し持ち出している。

22日にフィラデルフィアで開催した選挙集会では、バイデン氏は今頃丸太小屋で眠っていると茶化し、「彼らは彼(バイデン氏)をしっかり強くしたいからだ。だから討論会の直前に、彼はお尻に注射を打たれる」と主張。「彼はキメて出てくると思う、そうだろ?」と支持者らに語りかけた。

討論会を主催するCNNや司会役にも批判の矛先を向け、「まず第一にCNNはフェイクニュースで、トランプを嫌っている。それからフェイク・タッパー(ジェイク・タッパー氏につけたあだ名)だ。トランプを真に嫌っている」と語った。無観客の開催について「死のようなものだ。最もつまらないものになるか、エキサイティングになるかもしれないが、知ったものか」と加えた。

もっともこうした発言については、バイデン氏が予想以上のパフォーマンスを発揮した場合、討論会を茶番劇として片付けようという、トランプ氏側の思惑との指摘もある。

討論会は米国の27日の午後9時(東部標準時)、ジョージア州アトランタで開催される。CNNの看板ホストのジェイク・タッパー氏とダナ・バッシュ氏が進行を務める。