9日に米国で配信がスタートしたドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の続編「アンド・ジャスト・ライク・ザット」(And just like that …)。
ドラマ版の復活は17年ぶり。50代となった主人公の生活の変化に加え、4人組の1人、サマンサ・ジョーンズ(キム・キャトラル)の不在がどのように描かれるのかに、注目が集まっていた。キム・キャトラルは今年初め、続投しないことが発表されていた。
サマンサはどこに?(ネタバレ)
続編は、キャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)とシャーロット(クリスティン・デイヴィス)、ミランダ(シンシア・ニクソン)が、パンデミック以降初めて、レストランで食事をするシーンから始まる。
店内で3人に出くわしたシャーロットの友人、ベッツイ(ジュリー・ハルストン)は、「四銃士のうちの1人は?」と尋ねると、シャーロットが「もう、いないの」と回答。新型コロナウイルスで死亡したと勘違いしたベッツイに、ミランダが慌てて、「違う、違う。彼女は死んでないわ」とフォローし、キャリーは、仕事の都合でロンドンに移住したと説明した。
その後レストランを出たミランダは、キャリーに「彼女は、あたかも死んだかのよう。私たち、彼女について、まったく話していないわね」と切り出す。
サマンサとキャリーの関係が終わったのは、キャリーがコラムニストから本の著者となり、サマンサを広報担当者として、必要としなくなったことがきっかけだった。
「本の仕事をするようになったから、彼女を広報担当者とし続けるのは、意味をなさなかった。すると彼女は、いいわよと言って、私を友人としてクビにした」と話すキャリーに、ミランダは「クビになんかしてない。プライドが傷つけられたのよ」と考えを語った。
キャリーは関係修復に向け、何度も連絡を取ろうと試みたと明かしつつ、「彼女が怒っているのは分かってる。でも、私は彼女にとって、ATM以上のものだと思っていた」「いつも4人は永遠に友人だと思っていた」と残念そうにつぶやいた。サマンサは、ミランダやシャーロットとも、連絡を取っていないという。
視聴者の反応は?
サマンサが消えた理由に対し、ファンの一部からは不満の声が上がった。「サマンサが、このような形で、さげすまれるとは思っていなかった」と落胆するユーザや、「最も親切な人物だった」「彼女は理解のある人物で、こんな風に消息不明になったりしない。作家の怠慢」ではないという指摘、「サマンサの扱いは、現実の状況とそっくりで、ぞっとする」などのコメントが投稿されている。
なおキム・キャトラルとキャストの不仲は、以前から報じられており、(本人曰く)2016年以降、続編には出演しないと明言していた。
2017年には、映画版SATC3が、撮影直前で製作中止となっている。
2018年に、キム・キャトラルの兄が亡くなった際、サラ・ジェシカ・パーカーは、SNSで追悼を述べた。これに対し、「あなたは家族でも、友人でもない」「あなたの愛や支援は必要ない」と不満を表すメッセージを投稿している。
サマンサが去った理由に関して、プロデューサーのマイケル・パトリック・キングは今年2月、TVLineのインタビューで「人々は人生に入って、また去っていく。…友情は薄れ、また新たな友情が始まる」と述べ、30代の頃の友人は、50代ではそうではないという「本質的な内容にすべきだと思った」と語っている。
なおサマンサは、キャリーの妻、ミスター・ビッグことジョンが、心臓発作で死亡した後、葬式に花を贈っている。これが、仲直りの印なのかどうかは不明だが、根強い人気を誇るサマンサのドラマ復帰を望むファンは多い。キャリーが送ったテキストメッセージに返信が来るのか、今後の展開が楽しみだ。