8月に連邦破産法第11条の適用申請を提出した米高級百貨店のバーニーズ・ニューヨーク(Barneys New York)を巡り、同社を全店舗閉鎖の危機から救おうとする投資家によるキャンペーン#SaveBarneysが開始された。
キャンペーンを行なっているのは、ストリートブランド「キース」(Kith)の共同創始者で、トレードショーを運営する企業を所有するサム・ベン・アブラハム(Sam Ben-Avraham)氏。同氏は専用ページ(Savebarneysny.com)で、「バーニーズは単なるいち小売店ではない。文化的に重要な存在である。」と述べ、大型解雇や店舗閉鎖をせずに「ブランドを立て直し、商業的に成長させることができる」と主張。署名を呼びかけている。
裁判所資料によると、バーニーズは、当て馬(ストーキング・ホース)として、ライセンス事業を行うオーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group、以下ABG)に2億7,140万ドルで全資産を売却することで合意している。22日までに他社からこの買収金額を上回る価格が提示されない場合、ABGへと売却が成立する。
一部報道によるとABGは、資産買収に成功した場合、全店舗を閉鎖する一方で、米大手百貨店サックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)内にバーニーズのポップアップ店を展開するといった計画を立てているという。
GQによると、アブラハム氏は共同入札者とともに、期限の22日に入札を行う予定。共同入札者にはセレクトショップの共同創設者、インターミックス(Intermix)のカジャク・ケルジアン(Khajak Keledjian)氏とスクープ(Scoop)のウージ・ベン・アブラハム(Uzi Ben Abraham)氏、セオリー(Theory)のアンドリュー・ローゼン(Andrew Rosen)氏、投資家のロン・バークル(Ron Burkle)らが含まれているという。