女子テニス界の女王セリーナ・ウィリアムズが、東京オリンピックに出場しないことが分かった。
ウィンブルドン選手権を前に行われた記者会見で、「オリンピックのリストに入っていない。そのように知っている。もしそうだとしても、入るべきではない」と説明。「この決断に至った理由は数多い。本当にそうしたくない。今は出る気分ではない。おそらく、また別の日に。申し訳ないが」と具体的な理由については明らかにしなかった。
セリーナ・ウィリアムズは、過去に4つの金メダルを獲得しており、長女には「アレクシス・オリンピア」と五輪にちなんだ名前を付けている。
なお全米テニス協会の報道官はAP通信に、五輪参加は「各自の決定」であり、「個人の決定を尊重する」と語っている。同団体は国際オリンピック委員会を全面的に支持しており、アスリートに「参加を推奨している」ものの、「特殊な時代においては、個人的な理由で不参加を選択する可能性もあると認識している」と述べた。
今年40歳を迎えるセリーナ・ウィリアムズは現在、世界ランキング8位。これまで23回のグランドスラム優勝を果たしている。29日より始まるウィンブルドン選手権で優勝した場合、マーガレット・コートが保有するグランドスラム優勝の最多記録に並ぶ。
ただし、2017年の出産後に復帰して以降、一度も優勝を手にしていない。
体力的な問題もあるのかもしれない。ESPNのアナリストで、米国女子オリンピックテニスチームのキャプテンを務めたMary Joe Fernandez氏はニューヨークタイムズに対し、「彼女は今、メジャー大会で優勝することに焦点を合わせようとしている」と説明。東京五輪(7月23日〜)から、全米オープン(8月30日〜)に参加した場合、厳しい夏となる。自身を調整しようとしているのだろう」と語った。