安倍晋三元首相が銃撃された事件に関して、各国のリーダーがメッセージを寄せる中、トランプ前大統領は自身のソーシャルメディア「Truth Social」にコメントを投稿した。
「真に偉大なリーダーである日本の安倍晋三元首相が撃たれ、重体に陥ったという衝撃的な知らせだ。彼は私の真の友人であり、そしてなによりも重要なことは、アメリカの真の友人である。彼を敬愛する日本のすばらしい人々にとって、ものすごい打撃だ。私たち全員で、シンゾーと彼の素晴らしい家族に祈りを捧げる」。
ニューヨークタイムズのホワイトハウス担当記者マイケル・D・シア氏は、銃撃事件に関する記事の中で、安倍元首相は2016年11月、トランプ氏が当選した直後の「大混乱の月に」、ゴールドのゴルフクラブを持ってトランプタワーを訪問し、「彼に近づく方法を考え出した」と2人の関係を紹介。
対日貿易赤字に強い不満を抱き、米軍の日本撤退をちらつかせていた「国際舞台で最もきまぐれな米国大統領」トランプ氏と、最終的に「最も強固な関係を築いた」と評価を述べた。
マールアラーゴでゴルフをしたことや、在日米軍の駐留経費の日本側の負担の増加、ノーベル平和賞に推薦したエピソードを紹介した上で、これらの判断は、岸信介元首相を祖父に持つ安倍氏にとっては、本能から来るもので、「米国人をマネジメントする能力は、非常に研ぎ澄まされていた」と説明した。
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日米関係は貿易赤字の縮小次第などと迫るトランプ氏との関係構築は、安倍氏にとって「挑戦」だったとする一方で、安倍氏の計算にあったのは「トランプ氏と親密な関係を保ち、ゴルフで勝たせ、トランプ氏が日本を”重要な同盟国”だと呼んだ時、彼を励ますことだった」と記した。