ホリデーシーズンの真っ只中、『ホーム・アローン2』を彷彿とさせる事件が起きた。
格安航空会社スピリット航空は21日、ペンシルベニア州のフィラデルフィア空港からフロリダ州のフォート・マイヤーズ空港に向かう予定だった6歳の少年を、誤った飛行機に搭乗させてしまった。少年がたどり着いたのは、目的地から約260キロ離れたオーランド空港だった。少年はこの日、同伴者がいなかったため、同社の職員が「監督」することとなっており、行き先の空港を書いたタグを身につけていた。
祖母のマリア・ラモスさんはFox35の取材に対し、孫のキャスパー君を空港に迎えに行った際、職員から「飛行機に乗り遅れた」と告げられたと明かした。
ラモスさんは、キャスパー君の母親が空港で搭乗手続きを済ませていたことを知っていたため、「乗り遅れたったどういうこと?」と追求すると、職員は「彼は乗り遅れた。彼はこの便には乗っていない」と答えたという。これに対し祖母は「あなたは誤っている。孫を探してちょうだい」と要求したと語った。
キャスパー君の預け荷物は、所定の空港に届いていた。職員は、キャスパー君からラモスさんに電話で連絡が入るまで、何が起きたが把握していなかったという。スピリット社はフォート・マイヤーズ空港まで車で送ると提案したが、ラモスさんは申し出を拒否。車で3時間かけて、オーランドにキャスパー君を迎えに行った。
スピリット社はFoxニュースに声明で「過ちが判明した際、即座に家族と連絡を取る」などの措置を講じたと釈明。家族に謝罪した上、「われわれは全てのゲストを安全に輸送するという責任を真剣に受け止めており、今回の出来事について内部調査を行なっている」と説明した。
対応にあたった職員は解雇された。「手続きに従わなかったため、責任を負うこととなった」と述べ、従業員の再教育に努めていると語っている。
ちなみに、1992年に公開された映画『ホーム・アローン2』では、誤って家族と別の飛行機に搭乗してしまった主人公のケビン(マコーレー・カルキン)は、家族と離れ離れになり1人ニューヨークに到着する。2人組の泥棒とばったり再会し、マンハッタンで大騒動を繰り広げる。