米国各地で、謎の種子の入った身に覚えのない荷物が届く出来事が相次いでいる。
USA Todayによると、現在約30州が、侵略的外来種の可能性があるなどとして、開封したり植えたりしないよう警告している。
複数州の発表では、封筒には、中国から発送されたことを示すラベルが貼付されており、内容物欄にはジュエリーなどと記載されているという。
テキサス州のシド・ミラー農務局長は27日、「中国からの身に覚えのない種子を受け取った場合、極度な警戒を求める」と発表。「有害な侵入種、または安全ではない」可能性があると述べ、植えないよう呼び掛けた。
ワシントン州農務局は、種子は侵略的で、在来種や家畜に病害をもたらす可能性があるとして、開封を控えるよう警告。また「農業密輸」に該当すると述べ、農務省(USDA)に報告するよう求めた。
ミズーリ州は27日、住民から謎の種子の報告を受けているとツイート。USDAに報告するよう呼びかけ、当局の指示があるまで廃棄しないよう求めた。
ニューヨークタイムズによると、バージニア州では同様の件で、これまでに900件のメールと数百件の電話が寄せられているという。
USDAは28日の声明で、全米で封筒が送られていることを認識していると述べ、種子を受け取った場合、すぐに州に報告するとともに、指示があるまで、種子や宛名ラベルを保管するよう求めた。また同省は、現時点で、アマゾンなどで報告されている、レビューを捏造するための「ブラッシング詐欺」以外であることを示す証拠はないとしつつ、現在、全国から種子と封筒を回収していると述べた。
ニューヨーク州では警告を発していないが、NBCニューヨークは28日、マンハッタン在住の女性が、中国からの身に覚えのない荷物を受け取ったケースを報じた。グレーがかった白い箱に「指輪」と内容物が記入されており、小分けにされた種子が入っていたという。