1月にFOXニュースを去ったジャーナリストでキャスターのメーガン・ケリーによる、NBCの新番組「Sunday Night with Megyn Kelly」が、本日4日よりスタートした。記念すべき第一回目のメイン企画として、ロシアのプーチン大統領との独占インタビューを放送。昨年の米大統領選挙へのロシアの介入に関して、プーチン大統領からどのような発言を引き出すことができるか、放送前から大きな注目が集まった。
番組ではサンクトペテルブルクで開催された経済フォーラムにおけるパネルディスカッションと、単独インタビューの模様を放送。
パネルディスカッションで、ケリー氏は、電子指紋やIPアドレス、マルウェアなどの専門家の見解を例に、ロシアの米大統領選への関与を質問。プーチン大統領が「いったい何のことを話しているんだ。」と答えると会場内に笑いが起きる場面もあった。
トランプ大統領の対ロシア経済制裁の一部解除に話がおよぶと、「正直、自分も大きな驚きだった」と回答。また、選挙期間中にトランプ陣営とロシア代表が、制裁解除について話し合いをしたことはないと断言した。
その後の単独インタビューで、プーチン大統領は「誰かの気を害するつもりはないが」と前置きしながら「アメリカは、世界中の国の選挙に積極的に干渉してきた」と発言。干渉を正当化しているのではないか、とのケリー氏の質問には「正当化ではなくて、事実を述べたまでだ」と話した。また、「大統領は入れ替わるが、大きな政治の方向は変わらない」と見解を示した上で、「アメリカの大統領が誰になろうと知ったことではない」と、大統領選にロシアが関与する理由がないことを強調した。
選挙期間中に、トランプ陣営の人物とキスリャク駐米大使が行ったとされる会談については、全く知らないと回答。「世界中の大使がいちいち私に報告をするとでも思っているのか。まったくナンセンスだ。自分が何を質問しているかわかっているのか。」とたしなめるような場面も。クシュナー上級顧問がロシアとの間に秘密の連絡経路を構築するよう、ロシア駐米大使に提案した件についても、知らないと回答。同件について、大使から話を聞いたかどうか聞かれると、興味もないと一蹴した。さらに「あなた方は何もないところから、センセーションを作り上げようとしている。」「あなた方はとても創造的だ。日常生活が退屈に違いない」と話した。
さらに、2015年に撮影された、プーチン大統領とフリン前米大統領補佐官が企業のイベントで同席している写真について聞かれると、「(一昨日から仕事を共にしてきた)あなたと私の方が、より近い関係にある」とため息交じりに回答。たまたま同席したことを強調した上で、フリン氏が米情報機関にいたことは後から知らされた、と話し、関係を否定した。