1964年創業の老舗ドーナツ店「ザ・ドーナツ・パブ」(The Donut Pub)が5月末、アスタープレイス(Astor Place)に2号店をオープンした。
ザ・ドーナツ・パブのオーナーは、ウォール街のトレーダー、ブジー・ゲダルド(Buzzy Geduld)さん。ヘッジファンド経営者とドーナツ店オーナーという異色の経歴を持つ。
トレーダーと2足のわらじで店を経営
ブルックリン生まれのゲダルドさんは、ウォール街の金融街で働いていたが、解雇された後、兄弟とドーナツ店を設立した。店は、6店舗まで拡大したが、陸軍予備軍を経て、再びウォール街で勤務することになったため、現在も経営を続ける14丁目の店舗をのぞき、すべて売却した。14丁目の店舗は、ウォール街で職を失った時のための「幸運のお守り」として残したという。
GrubStreetによると、ゲダルドさんは銀行の仕事を終えてから、ドーナツ店で働いた。ドーナツ揚げから清掃まですべて自分で行っていたという。「ドーナツ店の経営を通じて、金融会社の経営方法も学んだ。」と語っている。
ゲダルドさんが経営する貿易会社Herzog Heine Geduldは2000年に、9億6,800万ドルでメリルリンチに売却。その後、ヘッジファンド会社クーガー・キャピタル(Cougar Capital)を設立した。
ゲダルドさんは、クライアントに毎週ドーナツを送っており、多くの人がドーナツを心待ちにしているという。
2店舗目の開業は考えていなかったが、友人のビルに空きが出たため、オープンすることとなった。「自分はとっても幸運だった。金融もドーナツも仕事だと考えたことがなく、趣味のようなものです。日曜の夜は、いつも仕事に出かけるのを楽しみにしていました。」とNY1に語っている。
新店はネオンサインとピンクの内装
カラフルでユニークなフレーバーのドーナツは、ソーシャルメディアで新たな顧客を獲得している。
2店舗目は、ブジーさんの23歳の娘、ナンシーさんが店主を務める。店内のカウンターなど、第1号店のオールドスタイルな雰囲気を残しつつ、ネオンサインやドーナツのオブジェを設置するなど、ミレニアル向けのピンクのパステルカラーを基調としたインテリアとなっている。
エッグ・クロワッサンなど食事系の朝食メニューや、ジェラート店「Il Laboratorio del Gelato」のアイスクリーム、ニューヨーク名物のブラック&ホワイトのクッキーも販売する。
The Donut Pub (Astor Place)
営業時間:日-水 午前6時から午後11時、木-土 24時間営業
公式サイト:www.donutpub.com
住所:740 Broadway, New York, NY 10003
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