「ザ・ロック」ことドウェイン・ジョンソン氏は5日、Foxニュースのインタビューで、今年の大統領選ではバイデン氏に対する支持表明を控える考えを明らかにした。
2020年の選挙でバイデン氏とハリス氏を公に支持したジョンソン氏は、司会者のウィル・ケインに対し「当時は最善の決断を下したと思っていた」と説明。「私は多少影響を及ぼす立場におり、それが私の仕事で、自分の影響力を使って誰をエンドースするかをシェアすることだと思っていた」と4年前を振り返りつつ、「今年もそれをやるかといえば、答えはノーだ」と断言した。
前回の選挙後、「われわれの国に信じられないほどの分断を生じさせたことに気づいた」と明かし、「それは私の心を引き裂くものだった」と後悔を述べた。「私のゴールはわれわれの国を一致団結させること」であり、今回の選挙で同じことは繰り返さないと強調。「私のDNAだと感じている。そのスピリッツのもとで、誰かをエンドースすることはありえない」「誰を支持するかは心の中に留めておく」と繰り返した。
「キャンセル・カルチャー」や「ウォーク・カルチャー」などの風潮を非難しつつ、重要なのは「リアルであること、オーセンティック」であり「自分は自分自身でいるつもりだ」とも述べ、「名声は正しく使うことでスーパーパワーになり、われわれはそれで人々に影響を及ぼすことができると思っているが、率直かつ正直でいることによっても、影響を与えることができる」と加えた。
アメリカの現状について、「ハッピーではない」と回答しつつも、「私たちは良くなっていると思いたい。私は楽観主義的な男だ。われわれはもっとよくなれると信じている」と考えを示した。
米国人男性としてインスタグラムで最大のフォロワー数を誇るザ・ロックは、政界進出への世論の支持も高く、複数の政党から大統領選への出馬を持ちかけられたと自ら明かしたこともある。ただし今回のインタビューでは、現在の優先事項は「子どもたちの送り迎えだ」と語った。
SNSの投稿で数百万人に影響を及ぼすことのできるザ・ロックの支持表明を失ったことは、バイデン陣営にとって損失であることは間違いない。今回のステートメントは他のセレブやインフルエンサーにも影響を与えるかもしれない。なお、陣営が最大のターゲットとするテイラー・スウィフトは未だ支持を表明しておらず、今後の動向が注目されている。