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ウクライナ軍 強さの背後にグリーンベレー?

ロシアがウクライナへの侵攻を開始してから1ヶ月、ウクライナ軍がキエフ東部で反撃をしかけ、複数の街を取り返したと伝えられた。予想を超える抵抗をみせるウクライナ軍だが、その背景には、米陸軍特殊部隊員(通称、グリーンベレー)の強い影響があるという。Foxニュースが伝えた。

2014年にロシアがクリミアを併合した後、ウクライナ軍はさらなる侵略に備え、軍隊の近代化をはかる取り組みを開始したが、この時、支援に加わった米陸軍とともに、グリーンベレーが重要な訓練を施すために現地に入ったという。

元グリーンベレーのマーティ・ムーア元上級曹長は、同局の取材に、ネイビーシールズ(海軍特殊部隊)が注目を集める一方で、陸軍のグリーンベレーは世界各地に散らばり、現地の軍隊が、現在のウクライナと同じような戦争に備えるのを手伝っていると説明。これらの取り組みは、密かに実施されていると語った。

ムーア氏は、グリーンベレーの役割は奇襲部隊ではないと強調。海外の兵士らの戦闘力を改善する「兵力増幅器」で、そのために、訓練では、現地の言葉の習得や、政治、経済、文化の複雑性を理解することなどが求められるという。これらのユニークなスキルが、外国軍と提携し、共に戦うことを可能とするのだという。

2014年以降、グリーンベレーと米陸軍州兵は、ポーランドの国境付近、ウクライナ西部のヤーヴォリウ(Yavoriv)にある戦闘訓練センターで軍事訓練を行ってきた。同センターでは、侵略軍に対し、ゲリラ戦を展開できる民兵部隊を立ち上げるためのトレーニングを実施。ウクライナ軍は現在、これらのスキルを活用し、民兵による徹底抗戦を実践しているという。

なおヤーヴォリウは13日、ロシア軍のロケット弾で攻撃を受け、ウクライナ人35人が死亡した。米軍は2月の時点でウクライナを出国。ドイツに拠点を移したという。

ウクライナにとどまらず、ヨーロッパに駐留する兵士らが、同盟各国がロシアのさらなる侵攻の可能性に備えるのを助けているという。ムーア氏は、ロシアの侵攻は既に行き詰まっており、米軍の支援もその理由の一部と主張。NATOの領域に踏み込もうとするならば「恐ろしいことが待ち受けている」と警告した。

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