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事件相次ぐNY地下鉄「究極の護身術」が話題

ニューヨーク市の地下鉄では、突き落としや強盗など恐ろしい事件が相次いでいるが、この度、究極の護身術を考案した女性のTikTok動画が、話題となっている。

ワンダ・ベラさん(51)が披露したのは、自転車のワイヤーロックを使い、体をプラットフォームのポールに固定するというアイデア。

ベラさんは動画で、「誰かがプラットフォームから、突き落とそうとしても無駄よ」と話しながら、実演してみせた。

この動画は260万回以上再生され、大きな反響を呼んだ。「人が電車に向けて、突き飛ばすことなんて本当にあるの?」と驚く声や、「ロックしている間に、ひったくりにあわない?」「電車に乗り遅れそう」「私なら、絶対鍵をなくす」と、別の問題を指摘する意見が寄せられた。

一方、ニューヨークの地下鉄事情を知るユーザーからは「冗談に思えるかもしれないけど、地下鉄に乗れば、この恐怖はリアル」「私も電車が近づいてくる時は、いつも柱をつかむ。彼女は決して大げさじゃない」と共感するコメントや、「なんて賢明なの」「この鍵が欲しい」など称賛する声が投稿されている。

このほか、「これが必要だなんて、悲しい世の中だ」と嘆く人や、「転落防止用の扉を設けたらいいのに」と時代遅れのシステムだと指摘する声も。

投稿主のベラさんは、動画がバイラルとなったことに、非常に驚いたという。

ニューヨークポスト紙によると、ベラさんは在宅医療業務に従事しており、ブロンクスからマンハッタンまで地下鉄で通勤している。
2カ月前、「狂った男」に出くわして以来、ワイヤーロックを使い、身を守っているという。「背後から来る人がいないため、リラックスできる」と話している。ベラさんは、地下鉄の警備が強化されるまで、この対策を続けるつもりだと言い、「バッグをひったくられるのは構わない。でも命だけは失いたくない」と語った。

突き飛ばしや強盗が相次ぐ

ニューヨーク市の地下鉄での犯罪は、相対的に減少傾向にあるといわれているが、昨年以降、ユニオンスクエア駅やタイムズスクエア駅などでは、利用客が突き飛ばされるなど、物騒な事件が相次いでおり、住民の間で懸念が広がっている。

先週は、ペン駅付近を走行する電車内で、ホームレスの男性が刃物で殺害されたほか、22日には、ヘラルドスクエア駅で女性客が暴行され、バッグを奪われるなど、事件が相次いだ。

ニューヨーク警察の発表では、先週に報告された地下鉄での事件は、昨年同時期より140%上昇したという。

事件の急増を受け、地下鉄を運営するMTAの会長代理兼CEOのジャノ・リーバー氏は22日、ダーモット・シェイ警察委員長と会談を行ったことを明かし、公共交通機関全体で警備を強化することに合意したと発表した。

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