トランプ&マスク「会話」配信は効果ナシ?政治コンサルタントが主張

90

12日にXで生配信されたイーロン・マスク氏とトランプ氏との2時間にわたる「会話」が11月の選挙にもたらし得る影響について、政治コンサルタントでポールスターのフランク・ランツ氏は、効果なしと切り捨てた。

ランツ氏は13日、CNNのインタビューで、投票意欲の低い有権者など新たな層を選挙に取り込む試みは「非常に効果的」で、トランプ陣営は賞賛に値する、とマスク氏との取り組みを評価。一方で、「問題は候補者だ」と指摘した。

「インフレや移民問題にこだわることができない候補者は、国民が支持する政策からそれないようにする代わりに、対立候補でもない大統領を攻撃している。人々がバイデン氏についてどう思うかは、ハリス氏になんの影響もない。国民が二極化し、互いに敵対する今の状況にあって、トランプ氏の取り組みに損害を与えている」と述べ、「一般の人々が関心のない事柄に関してコミュニケーションを取るのは、非常に効果がなく、不快にさえ感じられる」と語った。

暗殺未遂事件の直後にトランプ氏への支持を表明したマスク氏は、配信に先立ち、企画はトランプ氏との「会話」だと強調。「インタビューではなく、トランプ氏が会話時にどのように話すかを理解できるようにすることにある」と目的を説明した。

トピックは暗殺未遂事件から移民、経済、エネルギー問題、規制緩和に関する見解など多岐に渡ったが、トランプ氏は会話を通じて、バイデン氏の非難や独裁的指導者に対する賞賛的な言葉など、選挙集会でお馴染みの言い回しを繰り返した。

Advertisement

訴訟沙汰にも

配信の翌日、全米自動車労働組合はトランプ氏とマスク氏は労働者を「威嚇、脅迫」しようとしたとして、労働訴訟を提起したと発表した。

同組合は声明で、二人は「100万人を超えるリスナーを前に、とりとめのない会話を交わし、ストライキをする労働者に対する違法解雇を支持した」と主張。連邦法では、ストライキを理由とした解雇や解雇を脅かすことは違法だと述べた。

トランプ氏は政府の支出削減を議論する最中、マスク氏を「最高のカッターだ」と賞賛。「社名は言えない」と述べつつ、「彼らがストライキしても、君は、問題ないと言う。君たちは皆いなくなると言う」と、マスク氏の雇用慣行に言及していた。