テレビに戻れ!バイデン氏撤退求めたジョージ・クルーニーをトランプ氏が攻撃

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バイデン氏に選挙からの撤退を求める声に俳優のジョージ・クルーニーが加わったことにトランプ氏が反応。「政治から手を引け」と牽制した。

10日、Truth Socialのアカウントを更新し、「偉大な映画を作れさえしないフェイク俳優のジョージ・クルーニーが加わった。ともにネズミのように悪徳ジョーを裏切った。クルーニーはいったい何を知っているというのだ?」と投稿。

「彼は、史上最低の大統領であるバイデンが”民主主義を救った”という主張を利用している。間違いだ。悪徳ジョーは法執行機関を政敵への武器と化し、わが国史上最悪のインフレを引き起こし(省略)・・・・悪徳ジョー・バイデンは民主主義を救ったのではなく、民主主義をひざまずかせたのだ」と、もれなくバイデン氏を罵った上で、「クルーニーは政治から手を引いてテレビに戻るべきだ」と主張。「彼にとって映画は決してうまくいった試しがない!!!」と皮肉を加えた。

ジョージ・クルーニーは10日、ニューヨークタイムズに寄せたオピニオンで、バイデン氏を愛する友人であるとしつつ、3週間前にイベントで出会った大統領は「2010年の大物ではなかった。2020年のジョー・バイデンでさえなかった。討論会でみんなが目撃したのと同じ人物だった」と衰えを指摘。民主党指導者は「大統領に自主的に撤退を求めなければならない」と呼びかけた。

「これは年齢の問題で、それ以上のものではない。しかし覆すことはできない。この大統領のもとでは11月の選挙で勝つことはできない。さらに、下院で勝てず、上院も失うだろう。これは私だけの意見ではない。私が私的に会話をした上院議員と下院議員、州知事ら全員の意見だ」。

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「ジョー・バイデン氏はヒーローであり、2020年に民主主義を救った。2024年も彼に同じことをしてもらいたい」。

バイデン氏に代わる可能性として、メリーランド州のウェス・ムーア知事、カマラ・ハリス副大統領、ミシガン州のグレッチェン・ホイットマー知事、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事、ケンタッキー州のアンディ・ベシア知事、イリノイ州のJ・B・プリツカー知事の名前を挙げた。

クルーニー氏は先月ロサンゼルスで開かれ記録的な資金調達に成功したとされるバイデン氏の応援イベントに、オバマ氏らと並んでゲスト出演している。

先月の討論会の「大惨事」パフォーマンスをきっかけにバイデン氏の撤退論が高まる中、トランプ氏は「比較的」沈黙を守っている。

ニューヨークタイムズは、バイデン氏が撤退すれば、「スリーピー・ジョー」とあだ名を付け、つまづく様子をモノマネするなどして笑い物にしてきたトランプ氏は、こうした攻撃手段を失い、ここ最近の浮動票の取り込みの努力も新候補者の出現によって阻害される可能性があると指摘。フレッシュな顔を求める有権者にアピールする若い候補者と対決するかもしれず、本音ではバイデン氏の続行を望んでいると伝えている。

一部の世論調査では、ハリス氏の方がバイデン氏よりも対トランプ氏で有利とする結果もある。

バイデン氏は断固として撤退の求めに応じない姿勢を明確にしている。8日のMSNBCのニュース&トーク番組「Morning Joe」の生放送では、「一般的な有権者はまだジョー・バイデンを求めている。私はそれに自信を持っている」と語り、「要するに、私は逃げない」と宣言。撤退論を持ち出す「民主党のエリート」に「苛立っている」と不快感を示し、「もし私が出馬すべきでないと思うなら、対抗馬を出せばいい」と語った。