トランプ前大統領は25日、自分を追求する検察官やバイデン政権の政策を列挙し「地獄で朽ち果てますように」と祈るなど、憎しみ溢れるクリスマスの挨拶を投稿した。
トランプ氏は自身のソーシャルメディアTruth Socialを更新し、「悪徳ジョー・バイデンの唯一の希望、気狂いジャック・スミス」と大統領選の結果を覆そうとした疑惑でトランプ氏を起訴に持ち込んだ特別検察官を名指しした上、「良き/悪しき、世界のリーダーたち」にメリー・クリスマスと述べた。
さらに「国境の解放、インフレ、アフガニスタンでの降伏、グリーン・ニュー詐欺、高い税金、独立性のないエネルギー、ウォークな軍隊、ロシア/ウクライナ、イスラエル/イラン、電気自動車の暴挙などの国内問題ほど、邪悪で”げんなり”するものはない」とバイデン政権の政策への非難を捲し立てた。「これらは、かつて偉大だった米国を破壊しようとしている」と述べ、最後に大文字で「地獄で朽ち果てますように。メリー・クリスマス！」と祈りを捧げた。
クリスマスとは思えない強烈なメッセージに、SNSでは非難や驚き、あきらめ、賞賛など様々な反応が寄せられている。
アンチからは「彼はこれまでも酷いことを言ってきたけど、これはワースト。普通は不快に感じるものだが、彼の支持者はサポートし続ける。どこが大統領にふさわしいの？」「ヘイトのプロモーション。ネガティブと分断を推奨している。建設的な話もできないし、修正不可能。うせろ」「まともな人なら投票しないだろう。不正でもない限り、彼は再び敗北する」「地獄で朽ち果てるのは、トランプ一家では？」といった意見が投稿された。一方、支持者からは「よくぞ言ってくれた。実に正直で、模範市民だ。トランプと彼の支持者に神のお恵みを」といった賛辞が寄せられている。
デビー・ディンゲル下院議員（民主党・ミシガン州）はCNNの番組で「これまで聞いた中で最も哀れなクリスマスの挨拶」と批判。トランプ氏のレトリックによって、公職に就く人々への脅迫が増加するなど「状況はより悪化している」と安全性への懸念を示した。
バイデン氏のメッセージは
バイデン大統領も25日、Xにホリデーを祝うメッセージを投稿したが、こちらも賛否が寄せられている。
バイデン氏は「クリスマスの光があなた方の家庭を照らし、心をなごませ、来年に向けた希望に光を灯してくれますように。バイデン家より、あなたと家族にとって平穏かつ健やかなホリデーとなりますよう」と投稿した。
支持者からは「ありがとう！バイデン大統領」「2024年もブルー（民主党）の年になりますよう」といったコメントの一方で、「ずいぶん遠回しなクリスマスの挨拶ね」「ただメリー・クリスマスっていえないの？」「キリストには触れないんだ。トランプこそが私の大統領！」といった皮肉や、「今日アメリカの爆弾がガザの家を照らし、無実の子供を殺し、来年の希望を奪った」「ガザには爆弾が落ち続けている」「偽善はなはだしい」とガザとイスラエル間の紛争への対応を非難するコメントが投稿されている。
