ハリス氏猛攻で「追い詰められた」トランプ氏、心理状態を伝記本著者が分析

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ニューヨークタイムズの記者でトランプ伝記本『Confidence Man』の著者、マギー・ヘイバーマン氏は、トランプ氏の現在の心理状態について、動揺し情報操作をされやすい状態に陥っているとの分析を示した。

CNNの番組に出演した同氏は、動揺の要因は、バイデン氏に代わり民主党の大統領候補となったハリス氏から短期間で急激に追い上げられたことに加え、相手がトランプ氏が従来苦手としてきた「女性」で、特に「黒人女性」だからだと指摘。

「これら両方の要素は、彼にとって以前からかなり難しいことが示されている。・・・彼がさまざまな人々を攻撃してきたのは確かだが、女性の相手や女性の批判者、とりわけ黒人女性の批判者には本当に苦戦している」と語った。

ハリス氏は急速に支持率を伸ばしており、ニューヨークタイムズとシエナ大学による最新の世論調査(8月5日〜9日にかけて実施)では、ラストベルトにまたがる激戦3州で、トランプ氏を4ポイント上回る結果となった。

ヘイバーマン氏は、トランプ氏は「変化に乏しい」人物だとも主張。2011年にオバマ氏に対して行ったものと同様、大統領の資格をめぐってハリス氏の出生に疑問を呈したり、SNSからはトランプ陣営が民主党を人種問題で争わせようとするのが見て取れるとも語った。

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さらに、トランプ氏は簡単に陰謀論に耳を傾けてしまうほどに追い詰められており、数週間前に側近がどこからともなく持ち出したテキストメッセージをめぐり、大口ドナーを攻撃したこともあったという。

「彼の周囲には、陰謀論を支持したり、体制側とみなされる人々を嫌ったり、特定の共和党員に批判的な人々がたくさんいる。彼は追い詰められると感じると、これらの人々に耳を傾ける傾向がある。現在追い詰められていると感じているのは明らかだ」。

また、選挙集会の聴衆規模を誇張するのもおなじみで、「彼はストレスや不安、不確実性を感じるとこうした行動を取る」、と心理状態を推測した。