トランプ大統領はブライトバートのインタビューで、(支持を得るのが)容易だという理由で民主党議員の多くが社会主義を訴えて選挙活動をしているが、国を統治することはできないと語った。
トランプ大統領は「無償医療や無償教育、これ以上学生ローンがないようにするなど、様々なことを言うのは、キャンペーンにとってはすばらしいことだが、この国は10年で駄目になる。なくなってしまう。だから気をつけなくてはならない」と、保守メディアを通じて支持者らに警戒を呼びかけた。
国民皆保険を例に、「国民が欲しがるものを言うのはとても魅惑的だ。しかし、それはよい保険を得られないことを意味している。国は支払えないってことだ。…….でも、誰もそれを考えようとしない」と語った。
また「ディベートの舞台に立ったとき、相手が無償教育、無料保険を提供します、なんでも欲しいものを差し上げて、ロールスロイスだってあなたに差し上げますなんて主張してくるのは、簡単な状況じゃない。」と論戦で苦労する可能性を示しつつ、「最終的には有権者は正しい道をとり、共和党を選ぶ」と語った。さらにインタビューでは、社会主義 vs 資本主義の国民投票になり得る、と選挙の性格について語った。
2020年大統領選挙に向け、共和党では進歩的な民主党候補者らを社会主義と結びつけようとする動きが見られる。
これに対し、社会民主主義を提唱するバーニー・サンダース議員を除き、エリザベス・ウォーレン議員やエイミー・クロブシャー議員、カマラ・ハリス議員らは、自身の政策が社会主義に関係のないことを、各メディアや演説を通じて強調している。
さらにトランプ大統領はインタビューで、民主党の大統領候補指名争いに出馬を表明しているジョン・ヒッケンルーバー前コロラド州知事にも言及。「名前は挙げないが、あるジェントルマンを(テレビで)見た。彼はいくらか儲けているにも関わらず、資本主義を認めようとしていない。ヒッケンルーバーだよ、週末見ただろう。彼はその言葉(資本主義)を恥じていた。」と、中道寄りと呼ばれる候補者を例に、民主党が反資本主義に傾いていることを強調した。
ヒッケンルーパー氏は8日のMSNBCのニュースで、資本主義者であるかと聞かれた際、「ラベルについてはわからない。どれが私にフィットするのはわからない。」と答えるなど明言を避けていた。
ヒッケンルーパー氏の回答については、無所属での大統領選出馬を検討中のスターバックス元会長のハワード・シュルツ氏もコメントし、「成功したビジネスマンで起業家のヒッケンルーパー知事でさえ、民主党では資本主義を公に支持できない。民主党がサンダース議員の党となってしまったことは明らかだ」と、2大政党以外の候補者の必要性を訴えた。