トランプ前大統領がSNS「Truth Social」にシェアした内容をめぐって、再び物議を醸している。
トランプ氏が21日に”リトゥルース”したのは、「MAGA King Thanos」というユーザーが、元Fox Natioのホストだったララ・ローガン氏の投稿をスクリーンキャプチャした画像に「Civil War(内戦)」とコメントをつけて投稿したもの。ローガン氏のオリジナルの投稿には、エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領が、米国のインフレに言及したツイートが貼り付けられていた。
ブケレ大統領はこのツイートで、ブルームバーグのインフレに関するツイートを引用しつつ、米国を指して「これほど強大なものは、内部から敵がやってこない限り、これほど素早く破壊されるはずがない」と投稿していた。
なおトランプ氏は、昨年1月6日に首都ワシントンで起きた議事堂襲撃事件後、さらなる暴力を誘発する危険があるとして、ツイッターのアカウントを永久凍結されている。
TRUTH Socialはトランプ氏の新興メディア企業「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)」がプレジデントデーの2月21日に配信をスタートしたアプリで、ツイッターに類似した機能が特徴。
トランプ氏の投稿に対して、トランプ政権で大統領上級顧問を務めたケリーアン・コンウェイ氏の夫で、トランプ氏に批判的なことで知られるジョージ・コンウェイ氏は、ツイッターで、トランプ氏が米国の内乱を擁護、または予測する投稿をシェアしたと指摘。さらに別の投稿では「極右のこの種のレトリックは目新しいものではないが、トランプ自身がこれらのメッセージを持ち上げているのは警戒すべきだ」と主張。「すでに内戦状態にあると味方に思わせることは、これを自己充足的予言とする良い方法だ」と、支持者らを無意識に闘争に向かわせる危険があるとの見方を示した。
議事堂襲撃事件を調査する下院委員会のメンバーでもあるアダム・キンジンガー(イリノイ 共和党)下院議員もこの投稿を取り上げ、「今、声をあげる仲間の共和党議員はいないのか」とツイート。選挙を前に、トランプ氏への反対の声を控えかねない共和党の議員らを牽制した。
エリック・スウォルウェル下院議員(民主・カリフォルニア州)はツイッターで「ドナルド・トランプは南北戦争を呼びかけている」と断言。つづけて「もちろん、ベトナム戦争や暴動の時のように、彼はそれを戦う度量などないのだ」と揶揄した。ニューヨークタイムズは以前、トランプ氏が20代の頃、医師に虚偽診断を出させて、徴兵逃れをしていた疑いがあると報じている。