トランプ大統領は最新のFOXニュースのインタビューで、今週19歳の誕生日を迎えた息子バロン君の才能について語った。
現在ニューヨーク大学に通うバロン君について、ビジネスと政治のどちらの素質があるか聞かれたトランプ氏は、そのどちらでもなく、「おそらくテクノロジーだ」と説明。「私が彼のラップトップの電源を消して、”さあよし”と言ってから5分後に戻ると、彼は自分のラップトップをやってるんだ。どうやったんだって聞いたら、父さんには関係ないと答えたのだ」と続けた。
電源を付けただけに聞こえるが、トランプ氏によると、バロン君は「テクノロジーに関して信じられないほどの才能」を持っているのだという。
この発言に早速ネットが反応。反トランプ派からは「これが自由の世界の指導者だ。電源ボタンを見たことがないかのように、基本的なコンピュータの機能に当惑している」、「誰かトランプがラップトップを使っているのを見たことある?」、「まるでバロンが3歳児のような話し方をしている」など、SNSには皮肉が飛び交っている。
2016年に父親が初めて当選した頃はあどけない少年だったバロン君は、8年間で190cmの父親を見下ろすほどの高身長・好青年へと成長した。高校時代はサッカーに励み、ニューヨーク大学では、ビジネスのディグリーを目指していると報じられている。政治への関心は不明だが、昨年の選挙戦ではYouTuberやポッドキャストといった新興メディアへの父親の出演を助け、支持層の拡大に貢献した。トランプ政権の元上級顧問スティーブン・ミラー氏は、バロン君が出演番組の選定に深く関与したと明かし、「彼には脱帽する。彼のすすめる番組はどれも、絶対的に視聴率はゴールドとなり、ネットを席巻した」と称えている。
一方、誰よりもSNSを活用しているトランプ氏は、パソコンに慣れ親しんでいると思いきや、自分では操作することがないようだ。
BBCによると、昨年のトランプ氏の裁判で証言台に立った元補佐官マデリン・ウェスターハウト氏は、トランプ氏はツイートの内容を口述することを好んだと証言した。
ウェスターハウト氏は、ツイートの内容をメモして、すぐに下書きをタイプし、印刷してトランプ氏に渡さなければならなかったと説明。彼女の知る限り、トランプ氏はコンピューターを使わないばかりか、メールアドレスも持っていなかったという。
トランプ氏にはここ数年、ツイートを代わりにしたり、メールやニュースをプリントアウトすることを専門にする女性スタッフがいると伝えられている。今年トランプ氏の暴露本『All or Nothing』を発売した作家のマイケル・ウォルフ氏によると、その女性は元ケーブル番組のホスト、ナタリー・ハープ氏(34)で、2022年から選挙キャンペーンに加わった彼女は、ゴルフ場や法廷などトランプ氏の行くところにワイアレスプリンターを持ってついてまわり、耳触りの良いニュースやメールを印刷する役割を担当している。ニューヨークタイムズによると、ハープ氏は周囲から陰で「人間プリンター」の愛称で呼ばれているのだという。
昨年8月、民主党全国大会でカマラハリス副大統領の指名受諾演説をテレビで見るトランプ氏の隣には、Truth Socialへの投稿を高速タイピングするハープ氏の姿があった。