トランプ前大統領は18日、フィラデルフィアで開催された”地球上で最高のスニーカーショー”を謳う「Sneaker Con」に姿を現し、金ピカに輝くオフィシャル・スニーカーをお披露目した。
トランプ氏がドロップしたのは「ネバー・サレンダー」という名のハイトップ。ゴールドカラーに星条旗、「T」ロゴ、シリアル番号が付いたスニーカーのお値段は、399ドル(約6万円)。
販売サイトには「トランプのごとく大胆かつゴールド、タフ」なシューズで、「降りるという言葉を知らない野心家向け」と説明されている。素材や生産地などは全く記載されていないが、「真の愛国者」や「自由や勇気に向かって叫ぶ」などの勇ましいフレーズが並んだ。
先行予約で発売された限定1,000足は、すでに完売となっている。このほかにも赤色の「T-Red Wave」と白色の「Potus」スニーカーが各199ドル、トランプ氏の彫刻や「T」のエンブレムが付いた香水「Victory47」も各99ドルで販売されている。
販売会場では、歓声と共にブーイングが沸き起こった。トランプ氏は「ワオ、すごい熱気だな。サンキュウ」と余裕の反応を示しつつ、「多くの人々が列をなしている。このような商品は目にしたことがないだろう」と語った。
トランプ氏は「インフルエンサーからも大変好評を得た」と自画自賛。「これは12、3年前から私が話し続けてきたものだ。大成功を収めると思っていた」とかねてから念願の商品だったと明かしつつ、「コイツはグッドディールだ(お買い得)」と購入を呼びかけた。
SNSに投稿された動画には、「USA!USA!USA」の大合唱に加え、「レッツ・ゴー・バイデン」のチャント、サイン入りスニーカーを9,000ドル(約150万円)で落札した男性の姿などが投稿されている。
ファン垂涎のアイテムだろうか。eBayではすでに、一足3,000ドルから最高で4万7,000ドルで転売されている。
ネットでは「スニーカーコンじゃなく、ただのコン(ペテン)だろ」と呆れ声も上がった。バイデン陣営も、トランプ氏は「海賊版Off-Whiteを売りさばいている。彼は二度と”エアフォースワン”に近づけないだろう」と皮肉った。
ちなみに「ネバー・サレンダー」シリーズが初めて販売されたのは、昨年8月。トランプ氏は、2020年大統領選の結果を覆そうとした取り組みに関して、ジョージア州で起訴された際に撮影された「歴史的マグショット」をアートワークに利用。Tシャツやマグ、ステッカーなどのアイテムを販売した。
前日にはニューヨーク州の詐欺訴訟で裁判所から約3.55億ドル(530億円)の超巨額の支払いを命じられたトランプ氏。商魂の逞しさはまだまだ健在のようだ。