アメリカ輸送軍は30日、ウクライナ軍事支援の一環で、60両を越えるブラッドレー歩兵戦闘車を積んだ輸送船が、サウスカロライナ州チャールストンを出発したことを明らかにした。
到着予定は明らかにしていない。輸送軍司令官ジャクリーン・ヴァン・オヴォスト空軍大将は、「ウクライナの状況は、ロジスティクスの重要性と戦力投射の複雑性を際立たせている」と述べ、「支援は、物資の輸送を円滑にするアクセス、基地、上空飛行を提供する同盟国やパートナーとの強い関係なしには不可能だっただろう」と加えた。
船舶のトラッキングサイトによると、車両を乗せた「ARC INTEGRITY」は27日に港を離れた。行き先は「Unkown Port」となっている。
バイデン大統領は今月5日、「ブラッドレーM2A2-OSD」50両を含む約30億ドルの追加支援を発表した。その後、国防総省は59両を加える計画を示した。発表に際し、国防総省のライダー報道官は「機動性に優れ、搭載火力を発揮し、対装甲能力を有する装軌式装甲車」と述べ、「ほぼすべての天候と地形において、ウクライナ軍が複雑な作戦行動を遂行する能力を高めることになる」と語った。
今回の車両がドイツの訓練施設に送られるのか、また前線で使用されるまでに、どれほどかかるか明らかでない。
20日、約50カ国による第8回ウクライナ防衛コンタクトグループ会議を終えたミリー統合参謀本部議長は、記者会見で、ドイツのグラーフェンヴェールの複合武器機動訓練センターで、大隊と旅団の集団訓練を開始したと明らかにした。
同席したオースティン国防長官は「部隊はブラッドレー歩兵戦闘車と連結され、車両の操縦だけでなく、機動のための適切な条件設定、機動、いかに機会を利用するか、障害物を突破する方法などについて、何週間も訓練することになる」と話した。