空飛ぶタクシーサービス構想「Uber Air」の実現を目指す米配車サービス大手のUberが、プロトタイプとなる飛行車両をCBSの番組で公開した。
車両は「electric vertical take-off and landing vehicles(eVTOL、電動垂直離着陸車両)」と呼ばれ、大型のドローンのようなデザインとなっている。機体に設置されたプロペラのうち4つは垂直離陸を、一つは前方への推進を担う。
チーフプロダクトオフィサーのジェフ・ホールデン(Jeff Holden)氏によると、プロトタイプはデザイン段階だが、より少ない騒音で効率的に飛行すると説明する。
Uberが機体に求める移動スピードは時速240kmから320kmで、一回の充電で100kmの移動を想定しているという。機体はパイロットが操縦するが、最終的には無人飛行の実現を目標としている。
ダラ・コスロシャヒ(Dara Khosrowshahi)最高経営責任者は、一飛行あたり4名を乗せることが技術的に鍵となり、一人当たりの乗車コストを下げ、マスマーケットでの利用と掛け合わせることで、「一般人が利用しやすい価格」にすることができると語る。計画では、2020年より、ロサンゼルスとダラス・フォートワースで試験を開始し、2023年の実用化を目指している。
自律型の飛行車両については、インテルが2人乗り無人飛行車両「Volocopter」の無人飛行のデモンストレーションを1月に行ったほか、グーグル共同創業者のラリーページ氏が支援するスタートアップ企業のキティ・ホークは2021年にニュージーランドでのサービスの実用化を目指している。また、先日、スタートアップ企業のSureFlyは2人乗りのeVTOLの垂直離陸テストを成功させた。空飛ぶタクシー実現の日は、案外と近いのかもしれない。
インテル「Volocopter」
SureFly