ヘミングウェイら文豪が愛したNYの老舗酒場チャムリーズ閉店

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ウエスト・ヴィレッジの老舗バー、チャムリーズ(Chumley’s)が閉店したことが分かった。Untapped Citiesが報じた。

閉店に伴い、ニュージャージー州のオークション会社A.J. Willner Auctionsは、レストラン内に設置されていた作家のポートレートや書籍、家具、厨房設備などを競売に掛ける準備を進めていたが、直前で中止となった。家主が、販売権はないとしてオークションに反対したためと6sqftは報じている。

ニューヨークポストによると、チャムリーズは1922年、禁酒法時代の潜り酒場として現在の86ベッドフォード・ストリートにオープンした。E・E・カミングスや、ヘミングウェイ、サリンジャー、 F・スコット・フィッツジェラルド、ユージン・オニールなどの作家が集った。禁酒法が解かれた後も、看板などはつけないまま、隠れ家的なバーとして営業を続けてきた。

2007年に内壁が剥がれた後、官僚主義的な住宅法規や近隣住民との法廷闘争などで、10年間閉店を余儀なくされた。2016年にスシ・ナカザワのオーナー、アレックス・ボルゴニョーン(Alex Borgognone)氏が新たなオーナーとなり、営業を再開した。新型コロナウイルスの拡大した3月中旬以降、閉鎖していた。

パンデミック後、老舗の名店が閉店

ニューヨーク市ではパンデミック以降、イースト・ヴィレッジの小売店「ジェム・スパ」(Gem Spa)や、タイムズ・スクエアのCD店「レコード・マート」(Record Mart)、ソーホーのレストラン「ラッキー・ストライク」(Lucky Strike)、リトルイタリーのジョン・ジョビーノ・ガン・ショップ(John Jovino Gun Shop)、ワシントンハイツの「クーガンズ」(Coogan’s)、サウスストリートシーポートのパリス・カフェ(Paris Cafe)、アッパーウエストサイドの中華系キューバレストラン「ラ・カリダット78」(La Caridad 78)などの老舗店が閉店した
タイムズスクエアの「エレンズ・スターダスト・ダイナー」(Ellen’s Stardust Diner)は、60万ドル以上の家賃滞納しており、閉店の危機にあると報じられている。

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Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。