サンフランシスコの中心地にある米大手ショッピングモール「ウェストフィールド・サンフランシスコ・センター」が、撤退することがわかった。
サンフランシスコ・クロニクルによると、ウェストフィールドの親会社ウニベイル・ロダムコ・ウェストフィールドは、5億5,800万ドルのローンの残高の支払いを停止。不動産の管理を管財人に移行し始めたという。
同社は昨年、サンフランシスコ店を含む米国のショッピングモール20カ所を売却し、ヨーロッパの不動産に集中する計画を発表していた。
サンフランシスコ店のローンの履行停止について、CBSニュースに「売上や占有率、客足の減少」により、運営が困難な状況に置かれたと説明。同店の売上は、2019年から2022年の間に4億5,500万ドルから2億9,800万ドルに減少した。現在の店舗占有率は55%で、大手百貨店ノードストロームも8月に退去する予定だという。
一方、同じくベイエリアにあるサンノゼ店の売上は、同時期で66%増加。全米のウェストフィールドでは23%増加しており、平均店舗占有率は93%だった。
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大型ホテルも
今月初頭には、ヒルトン・サンフランシスコ・ユニオン・スクエアと、パーク55を所有する投資会社パーク・ホテルズ&リゾーツが、7億2500万ドルのローンの支払いを停止すると発表している。
トーマス・ボルティモア・ジュニアCEOは、サンフランシスコ地区の回復について、在宅勤務によるオフィス空室率や治安の現状、コンベンションなどの開催頻度が不足しているとし、「道のりは不透明で、重大な課題によって長引いている」と語っている。